シマンテックとVMware、仮想化セキュリティでの協業強化:情報セキュリティEXPOレポート
シマンテックとVMwareは、ITインフラ管理やストレージ分野に続いてセキュリティ製品分野でも協業体制を拡充する。
シマンテックとVMwareは5月9日、同日から東京ビッグサイトで開催中の「情報セキュリティEXPO」で仮想化環境のセキュリティ分野で協業を拡大すると発表した。不正アクセスやマルウェア、情報漏えいなどの対策ソリューションを展開する。
両社はこれまでITインフラ管理やストレージの分野で協業ソリューションを展開。2月の米国RSA Conference 2012ではセキュリティ分野への協業体制の拡大についても合意していた。今回の発表を受けて情報セキュリティEXPOのシマンテックブースでは具体的なソリューションを披露された。
データセンターの仮想化インフラを保護するソリューションでは「Symantec Critical System Protection」を出展。協業強化により、同製品はVMware vSphere 5に対応し、ESXiやvCenterとの統合が図られた。同製品は定義ファイルなどを用いずポリシーベースで仮想サーバやハイパーバイザーを保護する仕組みを提供する。仮想サーバ上でのポリシー違反や不正プログラムなどによる不審な挙動を常時監視し、改ざんや不正な変更などの行為を遮断し、未知の脅威への対応を強化できるという。
エンドポイント向けソリューションでは2011年に発売した「Symantec Endpoint Protection 12」の仮想環境への対応が強化される。管理用マシンと個々のゲストマシンにインストールするエージェントから構成され、定義ファイルやクラウド上の脅威データベースを活用した不正プログラムなどのスキャンは管理用マシン側で集中的に行う。これによって個々のゲストマシンのパフォーマンスをセキュリティ対策で損なうことなく、安全性を高められるという。
また、情報漏えい対策の「Symantec Data Loss Prevention」ではVMware vShield Appとの統合が図られ、仮想マシンに格納された機密情報が外部に漏えいするのを防止する。Symantec Workflowで対策管理のワークフローを定義・実行することで、機密情報を含む仮想マシンを機密情報が含まれない仮想マシンから自動的に分離できるようになるとしている。
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