Google、Safariユーザーの無断追跡問題でFTCに2250万ドル支払い
2月に発覚したGoogleによるSafariユーザーの無断Web履歴追跡問題で、米連邦取引委員会が過去最高額の制裁金を科した。
米連邦取引委員会(FTC)は8月9日(現地時間)、米GoogleがFTCとの合意違反で科された民事制裁金2250万ドルを支払うことに合意したと発表した。FTCが1つの企業に対して科した罰金額としては過去最高という。
この問題は、Googleほか数社の広告企業が、米AppleのWebブラウザSafariのプライバシー設定を迂回してユーザーのWeb履歴を追跡していたことを、米スタンフォード大学の研究者が2月に報告したことが発端となったもの。Googleは、個人情報は集めていないとしつつも、広告cookieを利用していたことを認めた。
FTCは、この行為はGoogleが2011年11月にFTCと合意した和解条件に反するとしている。この和解は、Googleがソーシャルサービス「Google Buzz」(2011年10月に終了)のプライバシー設定が不適切だとしてユーザーから集団訴訟を起こされたことに関するものだった。この和解でGoogleはFTCに850万ドル支払い、包括的プライバシープログラムの実施と、向こう20年間にわたる第三者機関による定期的(2年に1度)な査察の受け入れという条件に合意している。
FTCのジョン・レイボウィッツ会長は発表文で「過去最高額の制裁金を科したことは、FTCのプライバシー命令を受けたすべての企業に対する明確なメッセージだ。企業は、その規模の大小にかかわらず、FTCの命令に従って消費者のプライバシーを保護しなければならない。さもなければ、何度でも制裁金を支払うことになる」と語った。
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