MozillaアイクCEOが就任10日で辞職 同性婚禁止法案を支持した過去に物議
3月末にMozillaのCEOに就任したブレンダン・アイク氏が、「Mozillaとそのコミュニティーのために」辞職した。同氏が過去に同性婚禁止法案を支持したことが内外で問題になっていた。
Mozillaは4月3日(現地時間)、3月24日にCEOに就任した共同創業者のブレンダン・アイク氏が辞職したと発表した。
アイク氏のCEO就任後、同氏が2008年に米カリフォルニア州の同性婚を禁止する法案(Prop 8)の支持に1000ドル寄付していたことを問題視する声が内外から上がった。(法案は違憲とされ、同州での同性婚は認められている。)
同氏はCEO就任後、複数のメディアによるインタビューで個人的な信条をMozillaの経営に反映させるつもりはないと繰り返していたが、同氏のCEO就任に反対する従業員が退社してTwitterで表明したり、Firefoxを使わないキャンペーンが展開されていた。
また、Wall Street Journalが3月28日に伝えたところによると、Mozillaの3人の取締役(ゲイリー・コバックス氏、ジョン・リリー氏、エレン・スミノフ氏)が“それぞれの理由で”退任した。
Mozillaのミッチェル・ベイカー会長は公式ブログで「われわれは人々がなぜ傷つき、怒っているのか、そして彼らが正しいことを理解している。われわれが自分自身に不誠実だったからだ。Mozillaはするべき行動をとらなかった。論争が起きてすぐに対処するべきだった」とし、「ブレンダン・アイクはCEO辞職を選んだ。彼はMozillaとコミュニティーのためにこの決断をした」と語った。
アイク氏はベイカー氏とともにMozillaを立ち上げた共同創業者で、2人は15年以上Mozillaをリードしてきた。
「つらいことではあるが、先週の出来事はまさにWebの必要性を再認識させるものだった。われわれは世界をより良くするために必要な議論をWebで自由に展開できる」(ベイカー氏)
次期CEOについては現在検討中で、来週にはさらなる情報を公開するとしている。
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