Google決算、5%減益だがクリック単価の落ち込みには歯止め
Googleの7〜9月期決算は、広告販売の伸び鈍化やデータセンター建設コスト増大などによりアナリスト予測を下回る増収減益だった。モバイル普及で下落が続くクリック単価は2%減と落ち込みに歯止めが掛かった。
米Googleが10月16日(現地時間)に発表した2014年第3四半期(7〜9月期)決算は、売上高は前年同期比20%増の165億2300万ドル、提携企業に支払う手数料(TAC)を除く実質売上高は131億7000万ドル、純利益は5%減の28億1300万ドル(1株当たり4.09ドル)の増収減益だった。
TACを除く売上高、非GAAPベースの純利益(1株当たり6.35ドル)ともにアナリスト予測(売上高は132億2000万ドル、純利益は6.53ドル)を下回った。
同社は純利益が伸びなかった理由として、主に新たなデータセンター建設や新オフィス開設のコストが増大したことを挙げた。
検索と連動した広告の伸びを示すペイドクリック数は17%増加したものの、20%以上だったこれまでの四半期と比較して伸びが鈍化した。
一方、モバイル端末の普及で下落が続いているクリック単価(クリックごとに広告主がGoogleに支払う単価)は2%のマイナスと、落ち込みに歯止めが掛かった。
トラフィック獲得経費(TAC)は33億5000万ドルで、広告売上高の23%を占めた。
広告以外からの売り上げ(Google Playのハードウェアやアプリ、Google for Workなど)が売上高全体に占める割合はまだ11%と少ないが着実に伸びており、同四半期は50%増だった。
同四半期末時点の正社員数は、Motorolaの3466人を合わせ、世界で5万5030人。前四半期末時点から2961人増加した。
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