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Uber、乗客レイプ事件でデリーから締め出し
Uberがデリーで採用したドライバーによる乗客レイプ事件で、政府当局がUberのデリーでの営業を禁止した。当局はUberがドライバー採用に際して義務付けられている経歴チェックを怠ったとしているが、Uberは明確な義務付けはされていないと主張しつつ、今後プロセス改善で政府に協力するとしている。
米Uberがデリーで採用したドライバーが乗客レイプ容疑で逮捕された事件で、デリー政府は12月8日(現地時間)、Uberのデリーでの営業を禁じる決定を下した。インドのメディアThe Economic Timesが同日報じた。
Economic Timesによると、政府当局の責任者は、デリー政府はUberの営業をそもそも認可しておらず、Uberの営業は違法だと語ったという。
また、Reutersによるとデリー警察はUberがドライバーの前科の確認やドライバーによる車両でのGPSの有効化などの義務を怠ったとして同社に対して法的措置をとるという。加害者のドライバーは3年前にも乗客に対するレイプで逮捕され、7カ月服役していた。
Uberのトラビス・カラニックCEOは同日、現地の現行のタクシードライバーのライセンスプログラムには明確な経歴チェックプロセスが欠如しているとし、政府当局とプログラムの改善で協力していくと語った。また、インドにおける女性の安全性を向上させるために関連団体と協力していくとも約束した。
インド政府の資料(PDF)によると、同国での女性へのレイプ件数は年々増加しており、2013年は3万3707件だった。地域別の女性に対する犯罪率では、デリーが群を抜いて最も高かった。
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