KUMON、全世界427万の学習者情報を分析するBIツール導入プロジェクト
日本を含め世界48の国と地域で学習塾を展開する公文教育研究会。異なるITシステムを構築された世界各地の拠点から学習者情報を統一データとして得るためのプロジェクトが始まっている。
「公文式」で著名な学習塾を経営する公文教育研究会(以下、KUMON)。いまでは国内だけでなく海外にも進出し学習者数は427万人にも達する。KUMONは、コクピット経営のためのデータ分析基盤としてBIツール「QlikView」を導入した。
現在、KUMONは世界48の国と地域で学習塾をフランチャイズ展開している。北米、南米、アジア・オセアニア、中国、欧州・アフリカに地域本社を構えるが、それぞれが独自のITシステムを導入したため、グループ全体の統一データがなく、日本本社から各地域の詳細な経営状況が把握できなかった。
そこでKUMONは、世界すべての教室や生徒の学習情報、指導者情報を統一し、データの保護と管理、活用するためのデータベース構想「KiDS(Kumon Information Database System)」プロジェクトをスタート。世界を横断するIT統括部署としてグローバルICT戦略室を新設した。
QlikViewの導入により、学習者数、教室数、継続率、学習進度といった指標を網羅する国別のクロス集計表を確認できるようになった。また、ユーザーごとに情報の閲覧や印刷、ダウンロードの利用権限が設定できる。
世界地図上の散布図から、エリアの絞り込みや各教室の明細までドリルダウンが可能で、日本本社にいながら世界各国の傾向や内訳を把握できる。同システムは2014年8月に北米(米国、カナダ、メキシコ)でカットオーバーし、10月には英国でも利用を開始。今後、世界各国の拠点に展開する予定だ。
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