Google、レスポンス3秒以内・1Gバイト1セントのコールドストレージ”「Cloud Storage Nearline」βリリース
Googleが、Google Cloud Storageユーザー向けのコールドストレージサービス「Nearline」をβ版でリリースした。Amazonの「Glacier」とほぼ同額でレスポンスタイムは最長3秒。
米Googleは3月11日(現地時間)、クラウドベースのいわゆる“コールドストレージ”サービス、「Google Cloud Storage Nearline」のβ版をリリースした。
コールドストレージとは、ディザスタリカバリやコンプライアンス対応のためのバックアップデータなど、ほとんどアクセスはしないが保存する必要のあるデータを保存するサービス。一般にはテープドライブなどを使い、安価であってもアクセスに時間がかかる。
Nearlineは「near online(オンラインに近い)」に由来し、オフラインのコールドストレージサービスとほぼ同等の価格で比較的高速にアクセスできるストレージサービス。
「Google Cloud Storage」とシームレスに連係しており、同サービスのデータを簡単にバックアップ・リトリーブ・アクセスできるという。レスポンスタイムは最長でも3秒。Google Cloud Storageなどのクラウドサービスよりは遅いが、3時間以上かかるオフラインのコールドストレージよりは格段に速いとしている。
価格は月額1Gバイト当たり1セント(約1.2円)。
企業ユーザーが従来のバックアップシステムからNearlineに移行するのをサポートするパートナー企業として、Googleは米Symantec傘下のVeritas、米NetApp、米Iron Mountain、加Geminareを紹介した。
同様のコールドストレージサービスとしては、米Amazon.comが2012年にリリースした「Glacier」(氷河という意味)などがある。こちらの料金は月額1Gバイト当たり0.012ドルだ。
関連記事
- Google、Dockerサポートの「Container Engine」や「Compute Engine」の値下げを発表
DockerをサポートするGoogleが、Comute EngineのDockerコンテナ管理ツール「Containa Engine」を発表した。また、Compute Engineのさらなる値下げやUbuntuのサポートも発表した。 - Google Cloud Storageに自動削除や高速アップロード機能が追加
Googleの企業向けクラウドストレージ「Google Cloud Storage」に、競合するAWSのS3と同様の自動データ削除機能の他、2つの新機能が加わった。 - Amazon、クラウドアーカイブサービス「Glacier」発表 1Gバイト当たり月額約1円
AWSが、大量のデータバックアップなどに適したクラウドアーカイブサービス「Glacier」を発表した。S3より低価格で、平均年間耐久性は99.999999999%。 - Google、企業向けクラウドストレージ「Google Cloud Storage」を値下げ
Google Cloud Storageの最初の1Tバイトまでの月額料金が、AWSのS3より1セント安い12セントに値下げされた。 - Google、企業向けクラウド「Google Cloud Storage」を発表
Googleが、先日のクラウドデータベースに続けてクラウドストレージサービスを発表した。また、App EngineにSLA 99.95%のプレミアアカウントを追加した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.