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中国活動家メディアGreatfire.orgに大規模DDoS攻撃 ネット規制の強化か
中国でブロックされているGoogleなどのミラーリングサイトを運営する活動家メディアGreatfire.orgが、大規模DDoS攻撃を受けているとして世界に助けを求めている。
中国の活動家メディアGreatfire.orgは3月19日(現地時間)、17日から大規模なDDoS(サービス妨害)攻撃を受けていると発表した。
攻撃元は特定できないが、米Wall Street Journalが3月16日に中国のGreat Wallの回避方法を具体的に説明する記事を掲載した後に攻撃が始まったという。
攻撃元は特定できないとしながらも、同組織は中国政府当局のCAC(国家インターネット情報室)がGreatfire.orgを「反中国政府サイト」であると非難した1月22日付のCACの発表文を紹介している。
同組織は、中国でブロックされている米Googleや独Deutsche Welleなどにアクセスできるミラーサイトを米Amazon.comのAmazon Web Services(AWS)上で提供しているが、これらを含むすべてのミラーサイトが攻撃の対象になっているという。
ブログ公開段階で、Greatfire.orgには通常の2500倍に当たる毎時26億回のリクエストが送られており、1日当たりの帯域幅コストが3万ドル(約360万円)になってしまうとして、Amazonに対しGreatfire.orgに課金しないよう嘆願してほしいと呼び掛ける。
現在はより高速なサーバへのアップグレードとテクニックでなんとか運営を続けているが、予断を許さない状況であるとして、この状況を乗り越えるための助けを求めている。
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