NECは5月27日、基幹システム向けサーバ「NX7700xシリーズ」の新製品4機種を発売した。7月31日から出荷する。
新製品はメモリの信頼性や可用性の大幅な向上を目的に、「Address Based Memory Mirroring」という新機能を搭載する。従来のようにメインメモリ領域を全て2重化する方法ではなく、重要領域だけを2重化することで、限られたメモリ領域をビッグデータの収集や分析といった新たな目的に活用できるようにした。また、物理障害に対応するためのメインメモリのスペア領域の設定範囲を拡大させ、メインメモリ領域が複数回の障害に遭遇してもシステムを継続的な稼働を可能にしている。I/Oカードの障害時に無停止で予備カードに切り替える「Mission Critical I/O Failover」機能も搭載する。
CPUでは最新のインテル Xeon プロセッサー E7 v3 ファミリーを採用し、性能を約20%向上させた。内蔵ディスクでは12Gbpsの高速SASインタフェースや高速ストレージに対応。プラントの故障予兆の監視やITシステムの異常検知などを可能にする同社の「インバリアント分析」技術を活用することで、基幹システムの大容量データをビッグデータとして活用する基盤を構築できるという。
4機種の価格などは次の通り。
製品名 | 最小構成価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
NX7700x/A3012M-4 | 327万5000円から | 2015年7月31日 |
NX7700x/A3012L-2 | 358万9000円から | |
NX7700x/A3012L-1 | 301万7000円から | |
NX7700x/A3010M-4 | 168万4000円から |
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