いたずらで閉鎖のGoogleマップメーカー、8月再開へ
Googleマップのユーザーによる改善を目的として提供されている「Googleマップメーカー」がいたずらで閉鎖に追い込まれてから約3カ月。8月初旬から段階的に再開する。今後はアルゴリズムだけでなく、Googleが貢献度の高いユーザーの中から選ぶ「Regional Lead」が中心となって編集をレビューする体制になる。
米Googleは7月14日(現地時間)、度重なるいたずらや改ざんで5月に閉鎖に追い込まれたユーザー参加の地図改善サービス「Googleマップメーカー」を8月初旬に再開すると発表した。具体的な日付は明示していないが、段階的に利用可能にしていくという。
再開に当たり、従来はGoogleのアルゴリズムと従業員が担当してきた編集結果のレビューの多くを、アルゴリズムとGoogleが指名する各地域の“Regional Lead”に任せるようシステムを変更する。
ユーザーコミュニティーによるレビューは、コミュニティー側からも強く要望があったという。
このシステムに変更する理由を、これまで誰かが地図を改ざんしようとするたびに、各地域のユーザーの多くが迅速にそれを削除し、修正してきた実績をみてきたからだとGoogleは説明する。
告知によると、各国で1人のCountry Leadを決め、その下に数人の副官と多数の地域代表を配属してチームとしてその国のマップ改善に取り組んでもらう。
マップメーカーの再開までに、これまでマップメーカーのコミュニティーに貢献してきたアクティブなユーザーにRegional Lead就任の打診が届く。
すべての編集を人間のRegional Leadがレビューすることになるので、編集結果の公開までにかかる時間はこれまでより長くなる可能性もあるが、Regional Leadの数は増やしていくので辛抱してほしいとGoogleはユーザーに理解を求めている。
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