Windows 10の1周年アップデート、UIを徹底解剖してみる:Enterprise IT Kaleidoscope(4/4 ページ)
Windows 10最初のリリースから1周年としてリリースされるAnniversary Update は、さらに大きな変化をみせるようだ。今回はInsider Previewからその実態と解き明かしていこう。
コントロール パネルが廃止されていく?
「パーソネル設定(個人用設定)」では、タスクバーを設定する「タスクバー」という項目が追加された。以前は、タスクバーを右クリックしてプロパティを表示し、そこで設定を変更していが、Anniversary Updateでは「設定」から操作できるようになった。
「設定」で新たに追加されている項目は、従来はコントロール パネルからしか設定できなかったり、他の方法でアクセスしたりするしかなかったものが集められてきたようだ。Microsoftは将来的にコントロール パネルを廃止して、全ての設定を「設定」項目に集めようとしている。
ユーザーにとって特に大きな変化は、「更新とセキュリティ」→「Windows Update」だ。Windows Updateでは、新たに「アクティブ時間の変更」と「再起動のオプション」という項目が追加された。
毎月のWindows Updateでは、再起動を伴うセキュリティ アップデートが提供されることが多い。企業などで業務時間中に再起動が行われると大きな問題になる。そこで、デバイスを使用しているアクティブ時間を登録し、この時間内は再起動しないように設定できる。
また、「再起動のオプション」ではアクティブ時間の設定を無視し、設定時間に再起動を行ってWindows Updateの更新プログラムをインストールするようにも設定できる。
このあたりは、会社でPCを利用している時に便利な機能だろう。また、個人利用でもネットワークストレージを使ったり、テレビ録画に使ったりしている時に、勝手に再起動がかからないようにできる。
この他に、ロック画面でCortanaを利用したり、生体認証のWindows Helloがサードパーティのアプリから利用できるようになったりする。Windows HelloをWebサイトのログインでも利用できるようにもなった。
Anniversary Updateにはさまざまな機能が追加されているが、現状のWindows 10をより使いやすくする方向に進化している。Microsoftは年2回程度の大型アップデートを予定しているが、2016年は夏にリリースされるこのAnniversary Updateのみになりそうだ。どうやらRedStone 2(開発コードネーム)は、2016年内には間に合わず、2017年の初頭にリリースされるとみられている。
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