Windows 10無償アップグレード終了後にユーザーを待ち受ける世界:Enterprise IT Kaleidoscope(2/4 ページ)
まもなくWindows 10への無償アップグレードが終了を迎える。もし7月29日までにアップグレードをしなかったら、その後はどうなっていくのか。ユーザーの対応方法を考察する。
また、現時点で最新の第6世代Intel Coreプロセッサ(コードネーム「Skylake」)を搭載するPCではWindows 7/8.1のサポート期限が2018年7月17日になった。2016年1月に発表された時点では、2017年7月17日にサポートが終了し、緊急のセキュリティ更新プログラムのみリリースするとされていたが、個人/法人ユーザーやPCベンダーからの反発を受け、サポート期限を1年延長した格好だ。
さらに、セキュリティ更新プログラムもWindows 7/8.1の延長サポートフェーズ(Windows 7は2020年1月14日、Windows 8.1は2023年1月10日まで)まで提供されることになった。
ただし、Intelが2016年の秋から年末にかけてリリースを予定している「Kaby Lake」(第7世代 Coreプロセッサ)やAMD Bristol Ridge、Qualcomm Snapdragon 8996以降のプロセッサを採用するPCやモバイル端末では、Windows 10しかサポートされないことになる。
MicrosoftがここまでWindows 10への移行を強制する理由は、3つほど考えられる。
1つ目は、できるだけ多くのPCをWindows 10に移行させてUniversal Windows Platform (UWP)ベースのアプリを増やし、Win32などのデスクトップアプリケーションをレガシーとしてできるだけ早く無くしたいと思っている。
2つ目としては、2020年1月14日に延長サポートが切れるWindows 7をできるだけ早くWindows 10に移行させることで、Windows XPのサポートが終了した時のような騒動を再び起こしたくないのだろう。
3つ目は、特にWindows 7はセキュリティ面などで脆弱なことから、よりタフなWindows 10に移行したもらうことで、MicrosoftのリソースをWindows 10や今後の開発に集中させたいという思惑があると考えられる。
関連記事
- Windows 10は次の大型アップデートでどう変わるのか
Windows 10への無償アップグレードの終了が近づいているが、Windows 10自体は8月2日に新たな大型アップデート「Anniversary Update」を控えている。目玉とされるセキュリティまわりを中心にAnniversary Updateでの変化を予習しておこう。 - Windows 10へのアップグレード、混乱のまとめと今後を占う
Windows 10へのアップグレードをめぐる騒動が起きている。その原因と対処方法、企業での対応などについておさらいしてみたい。 - Windows 10のEdgeブラウザ、Anniversary Updateでどう変わる?
Windows 10の標準ブラウザとなる「Edge」は、当初こそ荒削りだったが、Anniversary Updateで大きな進化を見せるようだ。その姿とまだ不十分なところとは? - Windows 10への移行は「イマでしょ!」と言える理由
早くもWindows 10の次のアップデートとされる「RedStone」のプレビューが本格的に始まった。まだ多くの企業がWindows 10への移行に踏み切れないでいるが、このタイミングにおいて企業はどう考えるべきだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.