3年以上使っていないサービス、退会したほうが身のため?:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
東芝が白物家電販売会社の東芝ライフスタイルを中国企業に売却――。世間を驚かせたこのニュースが、実は自分にも関係ある話だと分かったのは、ある一通のメールがきっかけでした。
HDDレコーダーは、私のテレビライフを一変させた家電でした。
ビデオテープを交換することなく気楽に番組を録画でき、いつでも好きなときに見ることができます。しかも野球中継の延長やそれに伴う時間変更もインターネット経由でチェックし、きっちりタイマー録画をこなしてくれました。数あるHDDレコーダーの中でも、特に東芝製品はマニアの間で「最高!」と評価されていたことを覚えています。
そして時は流れ、私の生活の中でテレビの優先順位はどんどん低くなっていき、今ではHDDレコーダーに触ることもなくなってしまいました。そんなとき、ある一通のメールが届いたのです。
預けた個人情報ごと、会社が売却される?
東芝は2016年3月30日、いわゆる「白物家電」を販売する東芝ライフスタイルを、中国の美的集団(Midea Group)に売却することを発表しました。
この時には全く思いもよらなかったのですが、実はこの事態が自分に大きく影響していることが分かりました。2016年6月末、私の元にこんな文言を含むメールが届いたのです。
2016年6月30日に、株式会社東芝が東芝ライフスタイル株式会社の株式(80.1%)を中国家電大手の美的集団傘下の会社であるMidea International Corporation Company Limitedに譲渡し、東芝ライフスタイル株式会社及びその子会社の東芝コンシューママーケティング株式会社は東芝グループ外の企業となりました。
これに伴い、Room1048ご利用規約を変更し(*)、今まで通り、東芝ライフスタイル株式会社の商品情報の配信等をさせていただくと同時に、お客さまからお預かりした個人情報を東芝ライフスタイル株式会社及び東芝製品の販売を行う東芝コンシューママーケティング株式会社に開示させていただきたいと考えております(後略)
簡単に言うと、この事業売却に伴い、東芝クライアントソリューションに登録していた「個人情報」を、中国企業に売却された元グループ企業である東芝ライフスタイルに開示する予定だ、という内容です。しかも、メールが届いたのは6月30日で、もしこの内容に意義があるのならば2016年7月7日までに退会せよ、という内容でした。
あまりに急な通知である上、その規約改正にもちょっと納得がいきません。実際、多くの問い合わせがあり、その規約変更は見直しが検討されているという続報があります(Room1048|東芝お客さま登録情報利用目的及び開示先変更のお知らせ)。とはいえ、昨今の状況を考えると、これは東芝の問題というより、「個人情報をどう考えていくか」という問題であるともいえるでしょう。
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