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ブレない“軸”を持っていますか? 自信のあるプロマネになる、たった1つの方法プロマネ1年生の教科書(1/2 ページ)

人に指示を出す立場にあるプロマネが“自信なさげ”だったら、部下からの信頼は得られるでしょうか。自身のキャリアをじっくりと振り返り、未来を考えることで、ぶれない“自分の軸”ができ、それが自信につながるのです。

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連載:プロマネ1年生の教科書

 現代のプロジェクトマネジャーは、昔よりも難しいといわれています。多様な人材や混沌とした状況に苦しみ、「自分は向かない」と自信を失うこともあるでしょう。この連載は、プロマネになりたての人や、役職に就いたが“やることが山積みで、関係者の間で日々翻弄されている”人が、限られた権限やリソースの中で「ヒューマン/ビジネススキル」を使ってチームをよい状態へ導くことをテーマに、さまざまなスキルや活用法をご紹介します。

 前回の記事では、プロマネ自身のキャリアを考える必要性をお伝えしました。もはや、企業がキャリアを考えてくれる時代ではないため、主体性を持ち、キャリアをデザインしていかなくてはなりません。ふと気付いたときに「こんなはずじゃなかった」と思うのは、幸せなことではないでしょう。

 そのためには、積極的にキャリアを考える時間を作り出し、取り組むことが大切になります。ひいてはそれが自信を生み出し、プロジェクトメンバーがついてくるだけの信頼感につながるでしょう。今回はキャリアをどのような手順で考えればいいか、という方法論をご紹介します。

 キャリアをデザインするときのステップは大きく2つに分かれます。まずは「これまで」を振り返り、そして「これから」を考えるのです。言葉にすると簡単に聞こえるかもしれませんが、実際始めると案外難しいかもしれません。ですが、ここは腰を据えてじっくりと取り組むポイントです。

自らの“節目”を振り返る方法

 振り返りを行う目的は、自分がどんな価値観に基づいてキャリアを選んできたかを思い出すためです。まずは「なぜこの仕事、会社を選んだか」ということを考え、当時大切にしていた価値観を明らかにしましょう。

 もちろん“消去法”や“何となく”で選んだという人もいると思います。そういう人は、その結果として今どう感じているか、どんな価値があったかなど“意味付け”を行ってみましょう。仮にお金のためだったとしても、他にも稼げる仕事はあったはず。「モノづくりに関わりたかったから」「人の喜ぶ顔を間近で見られるから」「若いうちからチャレンジさせてもらえそうだから」――そんな理由をメモに書いておくのです。

photo 自分の過去を振り返り、価値観をメモに書いていく。これを根気強く行ってみましょう

 続いて、人生における「節目」と思われるタイミングを振り返ります。そこで自分が次の動きを決めたのは、何が原因だったのでしょうか。「海外赴任の話をもらって、早いと思ったけど、期待に応えたい気持ちが強かった」「リーダーに抜てきされ、年上部下の扱いに苦労したけど、成長の機会と気持ちを切り替えた」など、転機となった出来事および、決断を下した理由を記していきます。これは人によって数は異なるはずです。

 ここまでじっくり行うと、手元のメモには、自分が大切にしていることや、影響を受けやすいことが並んでいるはずです。これを俯瞰して見てみて、この中から自分が最も大切にしているキーワードを3つから5つ程度、選んでいきます。自分が納得できるまで、根気強くやるのが成功のコツです。

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