わが子がネット犯罪に巻き込まれたら…… あなたは対応できますか?:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
今や子供が巻き込まれるのは現実の犯罪だけではなく、ネット犯罪にも配慮しなければなりません。でも、子どもが助けを求めてきたときに、あなたは対応する自信がありますか?
2016年8月10日、東京、新宿にて「親子で学ぼう! 夏休みインターネットセキュリティ教室」が開催されました。これはセキュリティベンダーのトレンドマイクロが毎年夏休みに開催しているイベントで、小学生のお子さんを持つ親とともに、ネットのセキュリティを考えようというものでした。会場ではスマートフォン世代の小学生たちと、ガラケー世代である(筆者の世代に近い)親たちが、真剣にディスカッションしていました。
今回のセキュリティ教室では、まずは親子でスマートフォンの利用で危険なことの事例をみんなで考えるところから始まり、子どもたちが「シーザー暗号」を解くゲームを行うかたわら、親だけでインターネット利用の悩みを語り合う保護者セッションが行うなど、想像以上に真剣なイベントになっていました。
「友達からURLを送られてきたからタップしてみたら“架空請求”だった。どうしよう?」「知らない人から急にたくさんメールが来るようになった。どうしよう?」「ちょっとふざけたつもりが大炎上。どうしよう?」「同じゲームの話がしたいからIDを書いたら会おうと言われた。どうしよう?」といった、子どもたちの“インターネットあるある”トピックが取り上げられ、どうしたらいいのかを考えるといういいきっかけになったのではないかと思います。
「困ったら、おうちの人に相談!」――“おうちの人”は対応できますか?
今回、その“あるある”トピックの対応として、子どもたちには「困ったら、おうちの人に相談しよう!」という解決法が提供されました。子どもたちももちろんそれは納得でしょう。しかし、問題は「おうちの人」のほうですね。果たして子どもたちに、正しい答えを提供できるでしょうか。
日本で最初に登場したiOS端末「iPhone 3G」の発売が2008年ですから、本格的にスマートフォンが世に広まってから、まだ10年もたっていません。ほとんどの親世代はいまから見ると「ガラケー世代」。生まれたときからスマートフォンがある子どもたちのほうが、操作という意味ではプロ級です。
私が子どもだったころは、知り合うにしても行動範囲も狭く、そもそも出会いが限定されていましたので「あやしい人や知らない人にはついていかない」というルールで良かった時代でした。しかし今は、あの手この手で子どもたちをだましてクリックさせ、つながろうとする大人がいます。
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