Microsoft、企業向けIFTTT的サービス「Microsoft Flow」を正式公開
Microsoftが4月にプレビュー公開した企業向けワークフロー自動化ツール「Microsoft Flow」を公式版として公開した。有料プランは1人当たり月額5ドルと15ドルの2種類あり、Salesforceとの連係は有料プランでのみ可能になる。
米Microsoftは10月31日(現地時間)、4月にプレビュー公開した「IFTTT」のようなWebサービス連係Webサービス「Microsoft Flow」の正式版を11月1日に公開すると発表した。日本では既に公開されている。
Microsoft Flowは、アプリやサービスをまたぐワークフローを自動化し、「フロー」としてツール化して利用できるサービス。例えば受信メールの添付ファイルをSharePointの文書ライブラリに保存するといったフローを自分で作っておくこともできるし、専用サイトには多数のテンプレートが公開されているので、これらをそのまま使ったり、アレンジしたりもできる。
Microsoftのサービスだけでなく、DropboxやSlackなどのサードパーティーのサービスも連係できる。公式版公開の時点で、Bit.lyやInstapaper、Pinterestなどが加わり、対応サービスは58になった。下の図で、「Premium」が付いているSalesforceなどは有料サービスでのみ連係可能だ。
料金プランは無料を含めて3種類。無料プランでは、フローの作成は無制限だが、実行は1カ月当たり750回まで。一部の「Permium」サービスとの連係ができない。サービスが更新されているかどうかのチェックは15分おきだ。ユーザー1人当たり月額5ドルの「Flow Plan 1」は実行が1カ月4500回、チェックが3分間隔。ユーザー1人当たり月額15ドルの「Flow Plan 2」は実行が1カ月1万5000回、チェックが1分間隔で、組織のポリシーの設定が可能だ。専用ページから申し込める。
なお、「Dynamics 365」あるいは「Office 365」(のEnterprise/Business Premium/Essentialsエディション)のユーザーであれば、サービスの一部として利用できる。
Microsoftは同日、業務向けモバイルアプリ開発ツール「Microsoft PowerApps」の公式版のリリースも発表した。
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