IT活用で新たな金融サービスを 広島銀行、地銀向けのクラウド開発基盤を導入
スマホアプリなど、FinTechを見据えた次世代サービス構築の基盤として、IBMのクラウド基盤を活用した「NI+Cアプリ開発・実行環境提供サービス」(NI+C Cloud BMD)」を採用した。
広島銀行が、スマホアプリやWebサービスの構築用のクラウド基盤として「NI+Cアプリ開発・実行環境提供サービス(NI+C Cloud BMD)」を採用したことを明らかにした。広島銀行および日本IBM、日本情報通信(NI+C)が11月1日に発表した。
NI+C Cloud BMDは、IBMのクラウド基盤「IBM Bluemix Dedicated」上にNI+Cが構築・提供した地方銀行向けのスマホアプリ・Webサービス開発・実装環境提供サービス。
広島銀行は、2016年8月に新事業開発推進室を設置し、顧客・地域・“ひろぎんグループ”の持続的な発展につながる「新たなビジネスモデル(新事業)の創出」に取り組んでいるという。今回、顧客にとって安心・安全・便利でお得感を感じてもらえる高品質な商品・サービスの開発強化の一環として、スマートフォン向けアプリやWebサービスの拡充を図るため、NI+C Cloud BMDを採用した。
同行は今後、NI+C Cloud BMDと既存のアプリケーション資産や情報資産を連携させ、新サービスの開発・提供、低コストで迅速なアプリ開発の実現、API公開による新たなパートナーとの関係創出、他行・他社とのAPI共有と協力会社との協業による地域創生などを推進していく構え。
日本IBMとNI+Cは、2015年10月に「地方銀行向けBluemixコンソーシアム」を設立し、金融とテクノロジーを組み合わせて新たな金融サービスを実現する「FinTech」を推進している。両社は、このコンソーシアムの取り組みの一環として、広島銀行のクラウド基盤のインフラ構築・運用を支援するとしている。なお、今回の広島銀行による導入は、NI+C Cloud BMDの初の商用利用だという。
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