IBM、プライベートクラウド向けアプライアンス製品「Bluemix Local System」を発表
ハイブリッドクラウド環境の構築とAPIの短期導入を支援するアプライアンス製品のラインアップを拡充した。
日本IBMは、企業のハイブリッドクラウド環境の構築と、クラウド環境におけるAPIを活用した迅速なアプリ開発を支援する新たなアプライアンス製品「IBM Bluemix Local System」の提供を11月7日に開始した。
Bluemix Local Systemは、「IBM PureApplication System」と「IBM Bluemix」を組み合わせたプライベートクラウド向けアプライアンス製品で、コスト最適化のエントリーモデル「W3500 iSCSIモデル」と、高パフォーマンスモデル「W3550 Flashモデル」があり、価格は個別見積もり。
新製品は、企業が運用する既存の業務システムをクラウド環境に実装して稼働させるためのクラウドイネーブルドの基本設計や設計思想と、クラウド環境でのアプリケーション開発・実行を前提とするクラウドネイティブという2つのクラウドアーキテクチャをAPIによってオンプレミスで統合できるという。企業の技術資産を継承しながら迅速な開発と統一した運用環境を提供、ビジネスの多様化や変化の要件に柔軟に対応するとしている。
また、クラウド化においてセキュリティとコンプライアンスに関する重要な要件に対処するため、オンプレミスで保持しなければならない機密データやワークロードを抱える企業の課題も解決するという。
IBMは2012年4月に、垂直統合型システムのプライベートPaaS基盤として「PureApplication」を発売した。同製品は専門家の知見を組み込んだ可用性や運用保守の柔軟性、サービス継続性など、企業アプリケーションに求められるクラウド環境の提供を目的に開発されているという。
今回の製品は、この特徴を生かし、IBMが培ってきたシステム設計や構築のノウハウを基に、仮想マシンの構成、OSの導入・設定、ミドルウェアや監視エージェントの構成・稼働・導入、ChefやDockerなどのオープンソースの活用に必要な作業をコード化したパターン・デプロイメント技術と、ワークロードとライフサイクル管理機能を採用。システム構築を自動化することで、IBMやパートナーが提供する技術を利用したアプリケーションプラットフォームの迅速な構築や更改、効率的な運用管理、冗長構成によるミッションクリティカルな業務要件に対応するという。
また、オープンテクノロジーである「Cloud Foundry」を基盤として採用するPaaS「Bluemix」の140を超えるサービスやAPIの一部を提供。これらを組み合わせることでプログラミング工数を大幅に削減し、短期間で高機能なアプリケーションの開発と稼働を実現できるとしている。
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