TSUTAYA TV、4K映像トライアル配信をクラウドから実施へ
4Kコンテンツの配信にあたり、配信基盤としてマイクロソフトの「Azure Media Services」を採用した。
TSUTAYAは、動画配信サ−ビス「TSUTAYA TV」で、4K UHDTV(4Kテレビ)向け動画コンテンツのトライアル配信を11月9日に開始した。トライアル配信は、動画見放題サービスユーザーが追加料金不要で利用でき、LGエレクトロニクス社製2016年モデルの4Kテレビを皮切りにサービスを提供していくという。
TSUTAYA TVは、2015年8月末にサービスを一新し、「動画見放題」+「ネット宅配レンタル」を実現したサービスを展開している。「動画見放題」サービスでは、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上のメディア配信基盤「Azure Media Services」を活用し、PCやタブレット端末、AndroidやiPhoneなどのスマートフォンといった各デバイスの特性に合わせたマルチプロトコルでの配信を実現している。
TSUTAYAでは、4Kの高精細な映像を安定して配信し、加入者の増加に耐え得るサービスを提供するには、柔軟に拡張できるスケーラビリティを持ったコンテンツ配信基盤が必要とし、「TSUTAYA TV」で実績のあるAzure Media Servicesを引き続き採用し、4Kコンテンツの映像圧縮エンコードおよび配信を行うことにしたという。Azure Media Servicesを活用することで、4Kコンテンツにおいても、コンテンツの著作権保護機能やマルチデバイス向けのコンテンツ配信機能を低コストで実装でき、今回の4Kコンテンツの視聴を追加料金不要で実現できたと説明している。
なお、映像圧縮エンコードについては、高精細化に伴う映像データのデータサイズ増加を防ぐため、国際標準技術としてHEVC/H.265と呼ばれる新しい映像データの圧縮技術の開発・標準化が進められており、Azure Media ServicesはこのHEVC/H.265技術を使った映像圧縮エンコード機能を2016年9月に発表している。
TSUTAYAとマイクロソフトは、今回のTSUTAYA TVのトライアル配信を経て、ユーザーの4K高精細動画のニーズを図りたい考え。将来的には、本格サービス展開の開始を目指すとしている。
さらにTSUTAYAは、対応テレビに関して、現在のLGエレクトロニクス社製モデルから、多くの4Kテレビに対応することも検討しているという。
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