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Oracle、10月にMirai攻撃でダウンした大手DNSサービスDynを買収
Oracleが、10月に大規模DDoS攻撃でダウンし、TwitterやNetflixに影響を与えたDNSサービスのDynを買収すると発表した。
米Oracleは11月21日(現地時間)、米DNSサービス大手のDynを買収することで合意したと発表した。Dynは、10月にDDoS攻撃を受けてダウンし、TwitterやNetflixなど多数のサービスに影響を与えたことで注目を集めた。
買収総額などの詳細は公表されていない。また、買収の交渉が上記のダウン騒動より前からの話なのかどうかも不明だ。発表資料や専用サイトでは、(当然ながら)先日の攻撃被害については触れられていない。
Dynは2001年創業の、ニューハンプシャー州に拠点を置く非公開企業。主に企業向けDNSサービスで知られ、顧客としてTwitter、Netflix、Pfizer、CNBCなど、3500社以上を擁する。10月のDDoS攻撃では、米国の広い地域でTwitterやNetflixがダウンした。
Oracleは発表文で、Dynのサービスを追加することでOracleクラウドはIaaSおよびPaaSのワンストップショップ(必要なものが何でもそろう店)になり、「Oracleのクラウド顧客はインフラコストを最適化し、Webサイトからの収入を最大化し、リスクを管理するためのインターネットの性能情報にアクセスできるようになる」と説明している。
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