次期Windows 10のCreators Update 3D機能は企業にメリットあり?:Enterprise IT Kaleidoscope(3/3 ページ)
Windows 10の次期アップデート「Creators Update」の新機能は一見企業ユースとは無縁だが、意外な可能性を秘めるかもしれない。2017年の展望も占ってみたい。
2017年のWindows 10アップデートは何回?
2017年におけるWindows 10のアップデートは、2回予定されているようだ。Creators Updateは2017年春(2〜4月)頃にリリース、その次のアップデートを秋から冬にリリースする予定を計画している。
Creatores Updateの次のアップデートに関しては、「RedStone 3」というコード名が噂されているが、機能に関してはほとんど明らかにされていない。一部の噂では、Windows 10 Mobileにx86エミュレーション機能を搭載して、PCのx86アプリケーションが動作するようにしようという計画もあるようだ。このあたりはまだ噂の域を出ていない。
企業にとって現在明らかになっているCreators Updateの機能の多くは、あまり魅力的ではないと思われる。発表イベント自体はコンシューマー向けに行われたため、企業向けの機能などは全く紹介されなかった。今後Creators Updateにどのような企業向け機能が搭載されてくるのかは、今後数カ月で明らかになるだろう。逆にRedStone 3で企業向け機能が強化される可能性もある。
既にWindows 10の企業導入が始まっていることを考えれば、年2回のアップデートは企業にとっても、Microsoftにとっても重荷になるのかもしれない。もしかすると、企業向けの大きな機能アップは年1回になることも考えられ、2017年にその傾向が明らかになっていくだろう。どちらにしても、企業にとってWindows 10の継続的なアップデートは避けられない事態だ。今までのように、PCを新規に購入して社員に配布し、OSは購入当時のままという管理ではなく、毎年アップデートが行われるということを覚悟してそれに合わせたIT管理を考えていくべきだろう。
また、Creators UpdateのMRやVR機能が、今後の企業ビジネスに大きなインパクトを与えるかもしれず、MRやVRを使ったビジネスツールやサービスを構築できるかもしれない。そういう意味では、先手を打とうとCreators Updateを早期導入する企業が現れるかもしれない。既にInsider Programで、Creators Updateの機能が試せる。もし興味があれば、ぜひともテストしてほしい。新しいビジネスチャンスがつかめるかもしれない。
関連記事
- Windows 10 Anniversary Updateが公開、企業はすぐ導入すべきか?
Windows 10の公開1周年となる「Anniversary Update」の提供が始まった。企業ではAnniversaryの導入をどう考えるべきだろうか。 - Windows 10で変化した企業向けライセンスのお話
最初のリリースから1年が経過したWindows 10は、これから企業導入の本格的なフェーズを迎えていく。今回は企業向けライセンスがどう変わるのかについておさらいしてみたい。 - Windows 10で新たに導入される月額課金モデルとその戦略
Microsoftは、企業向けWindows OSのボリュームライセンスに月額課金モデルを追加することにしている。その特徴と提供の狙いはなんだろうか。 - Windows 10へのアップグレード、混乱のまとめと今後を占う
Windows 10へのアップグレードをめぐる騒動が起きている。その原因と対処方法、企業での対応などについておさらいしてみたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.