シリコンバレー見聞録 無人レストラン「Eatsa」に行ってみた:柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」(2/2 ページ)
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的かつ興味深い体験から、注目のポイントを紹介。“その2”は、デジタルな無人レストランEatsaでの“デジタル・ランチ・エクスペリエンス”です。
すてきなデジタルランチ体験♪の楽しいトーク
お昼時ということもあり、店頭にはたくさんの人が注文と受け取りの列を作っていました。しかし、取り出しスペースの壁面サイネージの演出や、心地よい音楽が相まって、不思議なことに全く待たされた感がありませんでした。
一緒に行った駐在員は、スマートフォンの専用アプリでオーダーしました。UIはほぼ同じですが、スマートフォンのアプリでは、オーダーの現在のステイタスが表示されます。
ちなみにテークアウトも可能ですが、店頭のテーブルが置かれたスペースで食べることもできます。
食事をしながら、サービスの開発はどのように行われたのか、メンバーで議論になりました。“Bay Area”はデザイン思考の本場ということもあり、オフィス街のランチを観察し、アイデア出しを行い、プロトタイプで試行を繰り返したのではないでしょうか?
初期の段階では、ITシステムを実装することなく、裏に隠れた人間が操作して、あたかもITシステムが実行しているかのように見せる手法(いわゆるオズの魔法使い)を採用し、実験していたのでは? とか、盛り上がりました。
お店の情報によると、料理の調理にはロボットが活躍しているとのことでしたが、料理の取り出しスペースをよく見ているとセットする人の手が見えていました。完全自動ではないのですね(笑)。
非常にユニークな店舗で、料理もそこそこおいしかったので、東京の大手町などのオフィス街にも間もなく上陸するのではないでしょうか?
関連記事
- 連載:「柴崎辰彦の『モノづくりコトづくりを考える』」記事一覧
- シリコンバレー見聞録 シェアリングエコノミーの象徴企業Airbnb
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした刺激的かつ興味深い体験から、注目のポイントを紹介。“その1”は、新サービス「トリップ」を発表したAirbnbの本社の様子と最新動向です。 - 米サンフランシスコ市交通局、ランサムウェア感染で一部システムに被害
約900台のオフィスのコンピュータが影響を受け、券売機にも攻撃者のメッセージが表示されていたという。 - 三菱商事傘下の航空機リース大手が「シリコンバレーのデファクト」を採用
ネットスイートは、航空機リース大手のMCアビエーション・パートナーズが「NetSuite OneWorld」を採用したことを明らかにした。格安航空会社などを中心に旺盛な需要が見込まれ、グループ会社を横断した、より効率的な統合会計システムが求められていた。 - 中国Huawei、初代iOSを手掛けた元Apple幹部をチーフUXデザイナーとして採用
世界スマートフォン市場3位の中国Huaweiが、iOSやMac OS Xのユーザー体験(UX)を手掛けた元Appleのアビゲイル・ブロディ氏をチーフUXデザイナーに迎えた。同社はサンフランシスコあるいはシリコンバレーにR&Dデザインスタジオを開設する計画も発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.