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シリコンバレー見聞録 デザイン思考の発信地を訪ねて:柴崎辰彦の「モノづくりコトづくりを考える」(2/2 ページ)
IT起業の聖地といわれるシリコンバレーで見聞きした興味深い体験から、注目のポイントを紹介。第6回は、“イノベーション魂”を揺さぶられるスタンフォード大学のデザインスクール「d.school」です。
ワクワク空間が広がる
大学の敷地からすると決して巨大施設ではないが、イノベーティブな空間が広がる。
この地での共通言語は、デザイン思考なのだと悟った。
アイデアのプロトも多数展示
まるで高校の理科室の展示のように、d.schoolから生まれたアイデアがガラスの小ケースの中に多数展示されていた。
発展途上国では、出産後病院へ送り届ける前に寒さで幼い命を落とす赤ちゃんが多いことに注目し、赤ちゃんを保温するための仕組みを考案した。
聖地巡礼を終えて
ある日本でお世話になっているベンチャー企業の社長さんから、われわれの運営するイノベーションスペースPLYに“ミラーボール”が寄贈(奉納)された。彼によると、ミラーボールは未来の“神棚”とか。イケてるベンチャーには、ミラーボールや社長の顔を描いたサンドバッグが備わっているらしい。
“なんでこんなお遊びみたいなモノを置くのか!”と、日本の大企業にありがちな指摘も受けたが、シリコンバレーのデザイン思考の聖地、しかも大学の施設内にミラーボールが鎮座しているのを見て安堵した。
確か教員の部屋だったように記憶しているが、イノベーション魂を垣間見たような気がする。
われわれのイノベーションスペースをよりイケてる空間にするには、次に設置するのは誰の顔を描いたサンドバックだろうか……。
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