ヒューマノイドロボットが3カ国語で“おもてなし” 日立ら3社が実証実験
日立のヒューマノイドロボット「EMIEW3」の多言語対話機能と自律走行機能を活用した店舗案内サービスの実証実験が、2月17日「ダイバーシティ東京 プラザ」で実施される。
日立製作所と日立ビルシステム、三井不動産は2月9日、日立製作所が開発したヒューマノイドロボット「EMIEW3」による店舗案内サービスの実証実験を行うと発表した。2月17日から商業施設「ダイバーシティ東京 プラザ」で実施する。
実証実験では、EMIEW3の多言語対話機能と自律走行機能を活用。ダイバーシティ東京 プラザのフードコートや館内で、店舗案内表示前に立ち止まった来訪者に、店舗や商品メニュー、目的地への案内を行う。訪日外国人客にも対応すべく英語・中国語・日本語で提供する予定。
EMIEW3は、店舗や公共施設で接客・案内サービスを行うことを目的に開発されたヒューマノイドロボット。遠隔で音声・画像・言語処理などを行う知能処理システムと多拠点に配置された運用監視システムで構成された「ロボットIT基盤」と連携して運用される仕組みだ。これによって、サポートを必要とする人のもとに自ら移動し、接客行動を開始する。ロボット間で情報やサービスを引き継いだり、転倒しても自ら起き上がったりできるようになっている。
実証実験は、3カ国語応対を実証する「ステップ1」(2月17〜24日の11〜13時および16〜18時に実施)と、特定の目的地まで案内する「ステップ2」(4月14〜21日、同時刻)の2段階で行う。ステップ1では利用者の問いかけに、情報ディスプレイで案内する。ステップ2では、対話に応じてEMIEW3がフロア内を走行し、特定の目的地まで案内するという。
3社はこの実証実験を通して、商業施設の多様な来訪客に対する店舗選び・商品選びのサポートを行い、接客・案内サービスの向上を目指すとしている。
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