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デジタル変革に追い付くための、ITモダナイゼーションの「あるべき姿」とは?:ITmedia エンタープライズ ソリューションセミナー レポート(4/4 ページ)
レガシーシステムのマイグレーションによる、いわゆる「現代化」は競争力を高めるうえで武器となる半面、実践にあたっては厄介な課題も存在する。現代化に向けた最新動向と、課題解決を支援する取り組みとは。
広範なツールとオフショア人材で差別化を推進
ソフトロードは、日本最大規模のシステム刷新の専門ベンダーだ。同社の一番の強みは約数百名の中国のオフシェア開発部隊と国内技術者の連携により、「高品質、低コスト、短納期」での刷新で他社と一線を画しているそうだ。
同社のマイグレーション作業の特徴は、既存システムをいわば「リフォーム」する意識で、システムに蓄積された各種知見をできる限り継承することに重きを置いている点だ。言語変更や余剰機能を取り除くといったプログラムの更新作業を実施後、現状に合致した機能をシステムに取り込む。
同社では、それらの作業の自動化に向けたツール群を豊富に用意。その範囲は「棚卸し」「ソース変換」「テスト」「設計書再生」と広い。それらを生かした連携情報分析や稼働情報分析、AsIs/ToBe分析などの技術が、一連の作業の低コストでの円滑化に大きな役割を担っている。加えて低コストでのオフショア改修で、業務に合わせたシステム拡張も実現した。
マイグレーションで同社を利用した企業には日産自動車やTOTO、出光興産など大手企業も名を連ねる。とりわけTOTOのケースでは、資産分析によりIT資産を8割も削減したことが高く評価された。かつ、設計書の再生やシステムのスリム化により、企業は必要な業務改善だけに集中できるようになり、迅速な行動が可能なことも企業から広く支持を集めている理由だという。
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