Appleから調達停止宣告されたImagination、“紛争解決”開始
AppleがiPhoneやiPadのGPUを内製化するとしてサプライヤーのImagination Technologies Groupに調達停止を通告した件で、ImaginationがAppleとの“紛争解決手続き”開始と、経営維持のためにGPU以外の主力事業を売却する計画を発表した。
英Imagination Technologies Group(以下、Imagination)は5月4日(現地時間)、主要取引先である米AppleからのGPU調達停止予告を巡り、Appleとの“紛争解決手続き”を開始したと発表した。
Imaginationは4月、Appleが同社のGPU「PowerVR」の採用を終了し、内製化すると通告してきたと発表。その段階で、AppleがImginationの知的財産権を侵害せずにGPUを開発するのは難しいとしていた。
その後両社で話し合いを続けてきたが、現在のライセンスとロイヤルティ契約に代わる満足のいく結論には達せられなかったという。紛争解決手続きでは、既存契約の条件内で新たな合意に達することを目指すとしている。
同社のPowerVRは、Samsung ElectronicsのGalaxyシリーズやSony PlayStation Vitaなどでも採用されているが、AppleはImaginationにとって最大の顧客だ。2016年度の総売上高(1億2000万ポンド)の過半(6070万ポンド)がAppleからのライセンス料だった。
同社の株価はこの件を米Financial Timesが最初に報じた直後、約70%急落し、そのまま低迷している。
同社はまた、PowerVR以外の主力製品であるMIPSとEnsigmaの事業を売却することも発表した。PowerVRに集中し、“バランスシートを強化する”目的だ。
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