本連載の前回で取り上げたランサムウェア「WannaCry」。1週間たって、さまざまな情報が出てきました。欧州では派手に被害が報じられたものの、日本においてはさまざまな理由から、あまり被害が表沙汰にはならなかったのが印象的です。このWannaCry対策について、情報システム部門が考えるべきことは、別の機会に取り上げたいと思います。
ランサムウェアというマルウェアは、あなたの大事なデータを暗号化して人質とし、あなた自身に金銭を要求するという仕組みゆえに、「感染したことを分かってもらえるようアピールする」のが特徴の1つです。
コンピュータウイルスが最初に出てきたときは、「オレはこんなこともできるんだぞ!」と技術力を誇示するため、制作者が誰であるかなどのアピールが含まれていました。その後は深く、静かに感染し、なるべく利用者に気付かれないように活動するのが当たり前になります。
ランサムウェアが地味な活動をしていたら身代金を取れないので、今回のWannaCryでは壁紙が黒地になって、メッセージが表示されるという、“感染したら何かがおかしいと分かる”仕組みになっていました。
そしてもし、あなたが、“おかしい、WannaCryにやられたかもしれない”思ったとき、絶対にやってはいけないことがあります。
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