ロッテが「SAP S/4HANA」を導入 デジタル変革を見据えた経営基盤整備へ
ロッテは、将来的なデジタル変革に対応していくための経営基盤システムとして、「SAP S/4HANA」と「SAP HANA Enterprise Cloud」を採用した。
ロッテは、デジタル変革に対応していくための経営基盤システムとして、SAPのERPスイート「SAP S/4HANA」と、その運用基盤となるクラウドサービス「SAP HANA Enterprise Cloud」を採用した。2017年7月から導入プロジェクトを開始し、将来的な経営モデルの再構築を見据えた経営基盤の整備を目指すという。
今回のシステム刷新では、経営の透明性強化も目的としており、グループ経営管理基盤を実現する「Central Finance」、予算計画管理の「BPC(Business Planning and Consolidation)」、統合リスク管理の「GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)」といったSAP S/4HANAの拡張機能プログラムも活用していく予定。
同社は、これまで約20年間にわたり、本社と各事業会社でSAPソリューションを活用し、事業の成長や市場ニーズの多様化に伴い、導入範囲や機能を段階的に拡張してきたが、デジタル変革を見据えた経営基盤システムとして、根本的な刷新が必要と判断し、2016年夏ごろから新システムの導入を検討し始めた。複数のソフトウェアを比較した結果、標準機能の豊富さや拡張性などを評価し、2017年5月にSAP S/4HANAとSAP HANA Enterprise Cloudの導入を決めたという。
同社のICT戦略部 部長の緒方久朗氏は、「昨今の経営環境に対応していくために、進化し続けるプラットフォームが必要と考えた」と説明し、新システムについて企業競争力を支える基盤として活用していくとしている。
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