手ぶらでドローン操作、いったいどんな仕組みになっている?
7月7日に開催されたNECの年次カンファレンス「iEXPO KANSAI 2017」に、手ぶらで直感的に操作できるドローンの操作技術がお目見えした。いったい、どうやって操作しているのか。
ヘッドマウントディスプレイを装着した操縦者が上を向くとドローンが上昇し、下を向くと下降。右を向くと右方向に回転し、左を向くと逆方向に回転する――。難しいといわれるドローンの操作を、このような直感的な操作で行えるようにしたのがNECの操縦技術、Intuitive Controlだ。一体どんな仕組みで動いているのか。
カギはヘッドマウントディスプレイに装着したスマートフォンにある。端末のジャイロセンサーと加速度センサーで頭の角度や方向を検出してデータ化。ソフトウェアを使って操作コマンドに変換し、無線でドローンに送っているという。若干のタイムラグはあるものの、ドローンはスムーズに動いていた。
ドローン操作のハードルを下げるために
ドローンは、これまでにない視点から風景を撮影したり、ものを運んだり、空間データを収集したりといったさまざまな用途が見込まれており、その可能性に注目が集まっている。
しかし活用には課題もあり、操縦の難しさもその1つだ。プロポとよばれるリモートコントローラーを使ってドローンを思い通りに操縦するのは難しく、それを学ぶための学校が活況を呈しているほど。そんな操縦の課題解決を目指して開発されたのが、Intuitive Controlというわけだ。
NECは、スマートフォンとヘッドマウントディスプレイを使った「視点コントローラ」のほかに、操縦者が姿勢を変えることで方向を制御できる「姿勢コントローラ」を開発中。こちらも姿勢データの取得にスマートウォッチを活用するなど、入手しやすい汎用製品を使っているのがポイントだ。
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