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今、何人が登山中? IoTで富士山の登下山者数を把握――御殿場市が実証実験:LoRaWANを活用
静岡県御殿場市とKDDIは、長距離無線通信LoRaWANを活用し、富士山の御殿場口付近の登下山者数をリアルタイムで把握する実証実験を開始した。
静岡県御殿場市とKDDIは、富士山における安心で快適な登山のサポートなどを目的に、IoTを活用して登下山者とハイキング客の人数を把握する実証実験を開始した。期間は2017年8月10日〜2017年9月の予定。
御殿場口登下山道と御殿場口のハイキングコースに設置したIoTセンサーで通過した人数をカウントし、結果をWebサイト「富士山登山状況見える化プロジェクト」で公開している。
実証実験では、省電力で広域をカバーできるIoT向け通信技術LoRaWANを活用し、LoRaエリアの構築やシステムの運用管理にKDDIの「LoRa PoCキット」を利用する。計5カ所に設置したIoTセンサーでカウントした人数は、LoRaWAN通信で伝送し、au地局を経由して、アプリケーションサーバに送信する。
Webサイトでは、IoTセンサーの設置場所ごとに、上りと下りの通行人数を30分単位で確認できる。
御殿場市では、IoTを活用した登下山者数の「見える化」を通して、富士山の登下山者とハイキング客の実態を把握し、富士登山の安全性、利便性の向上や、観光施策などに役立てたい考えだ。登山口だけでなく、登山道付近のハイキングコースにもセンサーを設置したことでハイキングコースの需要も把握でき、整備計画やツアー造成などにも活用できるとしている。
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