米Uberのダラ・コスロシャヒCEOは11月7日(現地時間)、新たな「文化規範(cultural norms)」を発表した。同日全従業員に向けて披露したものという。
同氏は8月末のCEO就任後、多くの従業員と話し合った結果、現在のUberの企業文化はUberが企業として次のレベルに上がるには不適切であり、新たな文化規範が必要だと考えたと語る。
多くの従業員が、現在の企業文化はあるべき姿を体現していないと主張したという。例えば、前CEOのトラヴィス・カラニック氏のお気に入りフレーズである「toe-stepping(人の足を踏みつけてでも上を目指すこと)」は「本来は社内の地位に関係なくアイデアを積極的に共有することを奨励するものだが、asshole(原文ママ)であることの言い訳に使われることが多かった」とコスロシャヒ氏。
文化規範はトップから従業員に押し付けても効果がないので、ボトムアップでの策定に務めたという。規範の項目は全社で募集し、1200以上の候補に集まった2万2000以上の投票の結果を基に従業員参加の話し合いで決めた。
完成した規範は8項目から成る。「顧客第一」や「違いを尊重する」などの各項目には短い解説があるが、「正しいことをする」には「以上」とのみある。
同社はアグレッシブな創業者、カラニック氏に率いられて急成長したが、市場拡大を目的にした地域政府をだますような行為やセクハラ放置などの問題が浮上し、カラニック氏は6月に辞任に追い込まれた。
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