日本の製造業セキュリティは大丈夫? 米McAfeeのCEOに聞いてみた(1/3 ページ)
マカフィーのセキュリティカンファレンス「MPOWER:Tokyo」に合わせて、本国のCEOが来日。McAfeeの取り組みや新製品のポイント、同社に存在する技術や人材、そして、日本における取り組みを聞いた。
2017年11月9日、プリンスパークタワー東京で、マカフィーのセキュリティカンファレンス「MPOWER:Tokyo」が開催された。ラスベガスでのイベントに引き続き、基調講演では米McAfee LLC 最高経営責任者のクリストファー・ヤング氏が登壇。同社のポリシーを訴求し、新製品などのデモを行った。
「新生McAfeeが何が変わった?」「日本の製造業は大丈夫?」「新製品のポイントは?」――。今回、イベントのために来日したクリス・ヤング氏に、さまざまな疑問をぶつけてみた。
“青”から“赤”へ、新生McAfeeは何が変わったか?
――2017年4月にIntelからスピンオフし、イベント名も「FOCUS」から「MPOWER」に変わりました。新生McAfeeになったことで、社内外はどう変わりましたか?
クリス・ヤング氏(以下、ヤング氏): 新生McAfeeになり、間もなく8カ月になろうとしています。Intelから独立したときに、2つ約束したことがあります。1つ目は、McAfeeのミッションとビジョンの共有。「われわれは、100%サイバーセキュリティにコミットする」ということを、あらためて従業員と確認し合いました。これは従業員全員が「誓い」として誓約書を書いています。
もう1つは、お客さまやパートナー、関係者の方々に対する「私たちの製品は、100%サイバーセキュリティにコミットする」というアピールです、もちろん、従来製品も変わらず提供しますし、従業員も変わりません。しかし、ビジョンや業界の行方などを、新生McAfeeになるにあたって見直したわけです。
McAfeeでは「Together is Power」というメッセージを掲げています。具体的には、オープンなアーキテクチャやエコシステムを“旗印”としています。お客さまが技術や製品を手に入れ、それがMcAfeeのソリューションではなかったとしても、たとえ競合製品であったとしても、最終的に脅威に対して、ベストな形で自社を守れるような環境を作り上げられるように支援するということです。
――「変わるべき点」と、「変えるべきではない点」があったという印象です。
ヤング氏: サイバーセキュリティの問題はなくなることはなく、時間がたつにつれてさらに増えています。それをパートナーとともに解決していくのがミッションです。それは、新生McAfeeになる前からも変わらないと考えています。
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