第23回 「CBB」から「SAC」へ Windows 10のモデル名が変わった理由:変わるWindows、変わる情シス(2/2 ページ)
Windows 10のサービス提供モデル「Windows as a Service」。実は各モデルの名前が変わったのはご存じですか? 今回は名前を変えるに至った“裏側”を解説します。
なぜマイクロソフトは名前を変えたのか?
機能は何も変わらないのに、「なぜ名称だけ変えたのか」と疑問に思う人もいるかと思います。その目的はOffice 365との統合にあります。Office 365についても、更新チャネルの名前を2017年9月から変更し、機能更新をWindows 10と同じく、3月と9月の年2回で行うようになりました。そのために名称を変えたというわけです。
サポート期間もWindowsと合わせ、最初の半期チャネルのリリース日から18カ月となっています。名前と仕組みを統一することで、よりシンプルな構成になると同時に、Windows 10とOffice 365を組み合わせた「Microsoft 365」の展開を見越して行ったものと考えられます。
半年に一度のアップデートに加え、今まで、セキュリティパッチを中心に毎月配信されていた更新プログラムは「Quality Update(QU=品質更新プログラム)」として継続していきます。
つまり、Semi-Annual Channel Targeted(SACT)に4カ月分のQUが当たった状態がSemi-Annual Channel(SAC)となるのです。これまで連載でお話ししてきた通り、SACが提供された段階でOS展開を始めるのではなく、SACTが出てきた段階で、検証用にIT部門などで展開する方法がおすすめです。
名称や仕組みがコロコロ変わり、混乱している方もいらっしゃるかもしれません。マイクロソフトも試行錯誤を重ね、より分かりやすく、そしてお客さまが運用しやすい形を目指して、開発者とともに尽力していきます。ご意見があれば、ぜひ私たちまでお寄せください。
新名称にもある通り、昨今のサイバー攻撃やトレンドの変化に合わせて、今後は1年に2回のペースで機能拡張を行っていきます。次回はWindows Defenderのアンチウイルスソフトについてお話しする予定です。お楽しみに!
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