あっという間に古くなる“ITの常識”に乗り遅れない方法:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
2〜3年前の常識があっという間に通用しなくなるITの世界。乗り遅れないためにやるべきこととは。
ITmedia エンタープライズにて、新しい連載「ここがヘンだよ、セキュリティの常識」がスタートしました。私も企画段階で少し協力しています。皆さんも思わずうなずく“あんなことやこんなこと”が取り上げられているので、ぜひご覧ください。
セキュリティに限らず、IT全般においても、これまでの「常識」がわずか数年で変わってしまうということが起きています。例えばクラウドも、以前なら「社内の情報を外に出すなんてもっての外」と思われていましたが、今では活用するのが当たり前になりつつあります。今、バズワードとして捉えられているIoTやAI、ブロックチェーンなども、そのうち“使うのが当たり前”になるのでしょう。
特に経営者の皆さんに考えていただきたいのは、これまでの常識が「本当に金科玉条のごとく守るべきものなのか」ということです。しかし、私も含めて多くの人にとっては「そうは言っても、第一歩がなかなか踏み出せない」というのが正直なところかもしれません。
常識を疑うのが難しいなら
そこで、もうちょっとカジュアルに、「いままでやったことのないことをやってみよう」と考えてみてほしいのです。これはつまり、「試しに新しい、無料のITサービスを使ってみませんか?」ということです。
簡単に試すことができて、なかなか便利な機能を備えているのがGoogleの「Googleドキュメント」です。Googleドキュメントは、表計算ソフトやワードプロセッサ、メール、カレンダー、クラウドストレージなどがセットになったオフィスソフト群のパッケージ。私も最近、本格的に使い始め、今ではセミナーなどのプレゼンテーション資料はほとんどこれで作っています。
Googleドキュメントでは、ファイルがクラウド上に保存されるので、例えばパネルディスカッションを行う際に、ほかのメンバーと資料を共同編集したいと思ったときでも簡単です。参加者にURLを1つ送るだけでクラウド上のプレゼン資料に直接コメントしたり、編集したりすることができますし、何よりMacとWindowsのどちらで作業しても表示が崩れないのが便利です。
そして、ぜひ試してほしいのが、クラウドベースの表計算ソフト、「Googleスプレッドシート」。こちらも共同作業をする際の機能が優れています。
例えば会社に第1、第2、第3営業部があり、メンバーがそれぞれの売上をシートに記入する場合を考えてみましょう。営業統括部が情報を見たいと思ったときは、恐らく同じワークシートを3つコピーしてメンバーにメールで送信しているのではないでしょうか。数値がアップデートされた3部のファイルが営業統括部に届くと、誰かがワークシートの数値をコピペで転記するような“二度手間”が発生してしまいます。
ほかにも、ファイルサーバに置かれた1つのファイルを共有するケースが考えられます。この場合、「誰かがファイルを開きっぱなしにしてロックされている!」という状況に頭を抱えたことがあるはず……。まさに「ITあるある」です。
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