連載
堅牢性より収益性?:ディルバート(548)
電子機器や家電には一定期間を過ぎると故障するように作られているという、いわゆる“故障タイマー”説。都市伝説とされていますが、実はその裏にはディルバートのようなエンジニアの涙があったりして? 信じるか信じないかは……。
● ● ●
企業の不正も政治の不正も、結局トカゲのシッポ切りで終結するんでしょうか。ディルバートも切り落とされないように頑張ってくださいませ。
「トカゲのシッポ切り」と同じ意味で爬虫類を比喩に使った英語の慣用句はなく、「他人の罪を背負わされる」という意味では“scapegoat”とか“left holding the bag”といいます。ここでいう“bag”は、盗「品を入れた袋」を指し、複数の強盗犯が仲間の1人に「ブツ」を入れた袋を持たせ、そいつが捕まる間に他の連中は逃げおおせるさまから、「カバンを持たされる」ことが「全ての罪を負う」ことを意味するようになりました。
ゆえに“cut off the lizard's tail”と言っても通じませんが、爬虫類を使った英語表現には“lounge lizard”というのがあります。これはバーや社交界をうろつく、いわゆる「逆タマ」を狙う男のこと。この表現は女性に対して使うことはなく、女性の場合は“gold digger”といい、意味は「金を掘る」、まさに玉の輿を狙う女性のことを指します。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
関連記事
- 登場人物紹介:ディルバート [Dilbert]
主人公のディルバートは独身エンジニアです。作者のスコット・アダムス氏がこのマンガシリーズを最初に紹介した文章では、「30歳くらいで、カリフォルニア北部のとあるハイテク企業に勤務している」となっています。 - 登場人物紹介:ボス [Pointed-haired Boss]
頭髪がとんがっていることから“pointed-haired boss”と呼ばれるボス。上司の悪いところを全部兼ね備えたすごい人です。公式解説によると、「生まれつき意地悪であざといわけではなく、努力してそうなった」とのこと。 - 登場人物紹介:ウォーリー [Wally]
ウォーリーはディルバート同じ部署で働くエンジニア。ディルバートと同じように、自分も昇進できないことはよく分かっていて、そのせいか会社への忠誠心はゼロ。仕事をできるだけサボることをいつも楽しみにしています。 - 登場人物紹介:ドッグバート [Dogbert]
ドッグバートはディルバートと同居している犬です。子犬の頃、収容所にいたところをディルバートに拾われたのです。ディルバートのぐちを聞いていることはありますが、大して恩義を感じているような素振りはありませんし、飼い主だとも思っていません。 - 登場人物紹介:アリス [Alice]
アリスは部署で唯一の女性エンジニア。作者のスコット・アダムス氏によると、パシフィックベル時代にアリスと同じようなヘアスタイルの女性の同僚がいて、その人がモデルになっているそうです。 - 登場人物紹介:アシュック [Asok]
アシュックはインターン。つまり学生なのですが、インターンシップでこの会社に勤めています。アショックは頭のいい好青年ですが、企業の現実や社内政治のことがまったく分かっていないため、からかわれたり、損をしたりしています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.