先日、ちょっとスマホで調べ物をしながら(本当はダメです)駅へと向かっていました。URLをメモしようと共有ボタンをタップすると、そこには見知らぬ人のアイコンが……。しかもご丁寧に、「○○のiPhone」と、本名が丸ごと表示されています。
周囲でiPhoneを持っているのは目の前の人だけだったので、この人の本名があっさり分かってしまいました。もちろん記憶からは消しましたけれど……。最近、こんなシーンを見かけることが多くなったような気がしています。
なかなか認知されない「AirDrop共有問題」
これは、iOSの「AirDrop」という機能によるものです。このAirDropは、近くにあるiOS端末をBluetoothで認識し、その人に写真やメモ、URLを直接送るという転送手段です。4G通信を使わないので通信容量を消費することなく、数タップでコンテンツを送りあえる便利な機能です。ちなみにmacOSでも使えます。
さて、もし今、あなたがiPhoneなどのiOS端末を使っていて、「AirDrop共有問題」といわれてもピンとこなかったら、今すぐ「設定」→「一般」→「AirDrop」を開いて「連絡先のみ」(もしくは「受信しない」)を選択してください。もしくは、画面を下から上にスワイプし、左上隅のネットワーク設定のカードを長押しして、AirDropの設定を「連絡先のみ」にしましょう。
この設定を「すべての人」としていると、周りを歩いている全く無関係な他人に本名まで知られてしまうリスクがあります。できれば、この本名の入ったiPhoneの名前も、きっちり変更しておくことをお勧めします。インターネット共有などでも出てきてしまいますからね。
AirDropはiOS 7から搭載されている機能で、この問題も当時から何度も話題になっていました。にもかかわらず、いまだに「本名ダダ漏れiPhone」をよく見かけます。まだまだ、周知が足りていないのでしょう。
関連記事
- 「半径300メートルのIT」記事一覧
- 無意識の設定であなたの居場所がダダ漏れに? iPhoneのこんな設定に注意
なぜ、このアプリが位置情報を使ってるの? 無意識に行ったスマホのプライバシー設定であなたの位置情報がダダ漏れしてるとしたら……。 - 「こんなの怪しくてすぐ見破れるwww」 最近のフィッシング詐欺はそんな人が引っ掛かる
ここまで手の込んだフィッシングメールが出てくると、「自分もだまされるかもしれない」と思っているくらいがちょうどいいのかもしれません。 - 2018年のPC買い換え、今は待つべき?
あの問題が片づくか、新しいプロセッサが出てくるまでは…… - 「あなたのルーターに脆弱性あり、買い換えを」 そんなのアリ?
一見、理不尽に思えるこの対策ですが、実際のところは……。 - 個人情報流出事件をきっかけに、“Facebook漬け”の生活を見直した話
5000万人のユーザーデータを流出させてしまったFacebook。普段からSNS中毒を自覚している私も、少しFacebookと“距離を置こう”と考えました。とはいえ、いきなりアンインストールするのも現実的ではありません。何から始めればいいのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.