連載
「誕生日テロ」を可能にした? Twitterの新ルールが露呈させたリスク:半径300メートルのIT(1/2 ページ)
13歳未満による利用を禁止したTwitterの新ルールを受け、「ある騒動」が世界を席巻しています。この事態、実は私たちが日頃使っているSNSに潜む新しいリスクを示唆しているかもしれません。
とても困ったことになりました。全世界で人気のTwitterでは今、「自分の誕生日を設定しただけで、なぜか『13歳未満』としてアカウントをロックされてしまう」という奇妙な事態が発生しているのです。
Twitterは、2018年5月25日に加えた新ルールで、13歳未満によるアカウント作成やツイートを禁止し、公式プロフィールの年齢を13歳未満にしているアカウントのロックを始めました。例えば日本では、LINEの公式Twitterアカウントが「13歳未満」としていったんロックされてしまったようです。
ところが、「アカウントに設定した生年月日が明らかに13歳以上であるにもかかわらず、13歳未満としてロックされてしまう」というまさかの事態が、全世界のあちこちで報告されているのです。
参考:Twitter規約改定で13歳未満が利用禁止に 公式アカウントが凍結される騒ぎ 「13歳以上でも凍結」の声も(ねとらぼ)
かくいう私も、運営するWebサイトの「公式アカウント」が、現在進行形で被害に遭っています。具体的にいうと、アカウント設定で、Webサイトの“誕生日(つまりWebサイトの開設年月日)”を入力したところ、なぜか一発で13歳未満と判断され、ロックをくらってしまったのです。ちなみにその日付とは「1996年10月」。「13歳未満」どころか、2018年で22周年になる老舗サイトなのですけれど……。
関連記事
- 「半径300メートルのIT」記事一覧
- 「スマホにセキュリティ? 何それおいしいの?」という人に伝えたい事実
いまやPC以上に人びとの間で普及したスマホ。PCと違って、「ウイルス対策」などのセキュリティ製品を入れていない人がほとんどですが、実は悪質なアプリを使ったマルウェア攻撃が蔓延しています。 - 1ツイートが命取りになる時代に「SNSアカウント乗っ取り」を防ぐには?
たった1件の「炎上ツイート」がきっかけで、セレブが何十年分のキャリアを数時間で失う――実はこれ、ひとごとではありません。いったん誰かが自分になりすまして「悪質な投稿」をしてしまったら、身の潔白を証明するのはとても難しいんです。 - 3.3億人のパスワードを危機にさらした? それでもTwitterを褒めたい理由
この手の事件で「パスワードを平文で保存する」というのは致命的で、もっと大きく取り上げるべき内容のはず。しかし、今回の事件でそこまで強い表現にはなっていない理由は? - 寝ているスキを狙われ、指紋認証を突破されたスマホの話
寝ているときすら気を抜けない時代に身を守る方法とは。 - 個人情報流出事件をきっかけに、“Facebook漬け”の生活を見直した話
5000万人のユーザーデータを流出させてしまったFacebook。普段からSNS中毒を自覚している私も、少しFacebookと“距離を置こう”と考えました。とはいえ、いきなりアンインストールするのも現実的ではありません。何から始めればいいのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.