Google、「G Suite」にDocsの文法サジェストやGmailでのスマート作文などの新機能追加
Googleが、「G Suite」の複数の新機能を発表した。Gmailのスマート作文やGoogleドキュメントの文法サジェスト、マルウェア感染ユーザー検出機能などだ。
米Googleは7月24日(現地時間)、クラウドサービス関連の年次イベント「Google Cloud Next ’18」で、「G Suite」関連の新機能を発表した。
発表された主な新機能は以下の通り。
- 「Googleドキュメント」での文法サジェスト機能
- 「Gmail」でのスマート作文機能(コンシューマー向けには5月に提供開始したもの)
- 「ハングアウトチャット」でのスマートリプライ機能
- ビデオ会議サービス「Hangout Meet」での音声コマンド機能
- 企業向けG Suiteの「Security Center」の強化
- 企業向けG Suiteでデータ保管地域を選択可能に
各機能について、簡単に紹介しておく。
「Googleドキュメント」の機械学習採用文法サジェスト機能
Googleドキュメントでスペルミスや文法的に間違った入力をすると、すぐに指摘する機能。独自の機械翻訳ベースのAIツールで母音の前の冠詞を「an」にするような基本的なことからより複雑な文法上の間違えまでを検出し、代案を表示する。
この機能は、G Suiteの「Early Adopter Program」で提供を開始する。
「Gmail」でのスマート作文機能
Gmailには既に、受信したメールに返信しようとするとメールの内容に即したテキスト候補を表示する「スマートリプライ」機能があるが、「スマート作文」は、新規作成メールの宛名や件名、ユーザーの過去のメールのテキストなどに基づいてメールのテキスト候補を提示していくというもの。
検索枠に入力したときのオートコンプリートのように、出だしの数文字を入力すると候補の文章が表示される。
この機能は数週間中にG Suiteに追加される。
「ハングアウトチャット」でのスマートリプライ機能
G Suiteのチャット機能ハングアウトチャットでもGmailと同様のスマートリプライ機能が使えるようになる。ユーザーはAIが提示する3つの返信候補から選ぶだけで返信できる。候補のテキストはいずれも、チャット向けにメールよりはカジュアルだが仕事にふさわしいものになっているという。
この機能は向こう数週間中にG Suiteで使えるようになる。
「Hangout Meet」に「Googleアシスタント」の音声コマンド機能
「Hangout Meet」は、Googleが5月に「ビデオハングアウト」から改称したビデオ会議サービス。そのハードウェアキットを「Google Home」のように音声アシスタント「Googleアシスタント」に対応させる。
この機能は年内に“ローリングアウト”する見込み。
企業向けG Suiteの「Security Center」の強化
Security Centerは、G Suiteのセキュリティダッシュボード。組織内のユーザーがマルウェアに感染した可能性を検知すると報告し、原因究明や感染データ削除などの対処までをサポートする「Investigation tool」を追加する。
この機能は、G Suite Enterprise対象のEarly Adopter Programで提供を開始した。
企業向けG Suiteでデータ保管地域を選択可能に
ユーザーがデータを保存する地域をブローバル、米国、欧州のいずれかから選択できるようになった。また、組織再編などで従業員の異動が生じた際、データを共有する他の従業員に影響することなくデータのオーナーを簡単に変更できるツールも追加した。
これらの機能は、同日からG Suite BusinessおよびEnterpriseのユーザーに提供開始した。
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