米MicrosoftのWindowsに未解決の脆弱性が発覚し、米セキュリティ機関のCERT/CCが8月27日付でセキュリティ情報を公開した。既に悪用コードも公開されているという。
CERT/CCによると、脆弱性はWindowsタスクスケジューラの「Advanced Local Procedure Call(ALPC)」に存在する。ローカルユーザーに悪用された場合、権限を昇格されてシステム特権を獲得される恐れがある。
悪用コードはGitHubなどを通じて公開され、CERT/CCでは64ビットのWindows 10とWindows Server 2016に対して通用することを確認。このコードに手を加えれば、他のバージョンのWindowsに対しても使用できる可能性があるとしている。
危険度は、共通脆弱性評価システム(CVSS)のベーススコアで6.8(最高値は10.0)。現時点でMicrosoftのパッチは公開されておらず、「現実的な解決策については認識していない」とCERT/CCは説明している。
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