“2万2000人のMS社員×パートナー”の化学反応でクラウド時代のDXを加速 共創時代のパートナー戦略とは:Microsoft Focus(3/3 ページ)
Microsoftは2018年7月、米ラスベガスで、パートナー向けカンファレンス「Microsoft Inspire」と社員総会「Microsoft Ready」を同時開催。ナデラCEOは基調講演で、社員とパートナーの双方に向けたメッセージを発信した。パートナーとの共通ビジョン醸成で狙う新たな戦略とは?
部門を超えたMicrosoft社員とパートナーの交流で連携を深化
ラスベガスという1つの街に多くのMicrosoft社員とパートナーが集ったことで、もう1つの新たな動きも起こった。それは、Microsoftのあらゆる分野の社員と、パートナーが交流する場が生まれたことだ。
これまでのパートナーカンファレンスでは、パートナーを担当する部門の社員だけが参加する形となっていたが、今回は社員総会と連動していたことで、あらゆる部門の社員が、パートナーと触れ合う機会を得た。しかも、“作る立場と売る立場”という関係を超えた形で連携する――といったことが行われたのだ。
7月17日夜に行われたジャパンパーティでは、日本マイクロソフトの社員と、日本のパートナーが1つの場に集まり、交流。ここには日本マイクロソフトでハイタッチセールスを行う業種別営業部門や、インサイドセールスを行う部門の社員、エンタープライズサービス、マーケティング、サポートの各部門の社員の他、人事・ファイナンスなどの管理部門など、社内のほぼ全ての部門の社員が参加。パートナーは、そうした社員とも交流を図った。
会期中には、これと同じ交流の場が、世界の各国のチームで設けられたのだ。これも、パートナーカンファレンスと社員総会が1つのイベントとして開催されたことによって生まれた成果だ。
今回のイベントで、Microsoftとパートナーとの新たな関係が確立されたのは明らかだ。これが、今後の日本マイクロソフトのビジネスにどんな影響を与えることになるのか。いずれにしろ、パートナービジネスが90%以上を占める日本マイクロソフトにとって、クラウド時代におけるビジネスを加速する体制を、より強固なものにしたのは確かなようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 連載:「Microsoft Focus」記事一覧
Microsoft、2桁台の増収増益 Azureは89%増、Surfaceは25%増
Microsoftの4〜6月期決算はAzureの売上高が89%増と好調で、2桁台の増収増益。通年の売上高が初めて1000億ドルを超えた。
もはやOSは収益源ではない Microsoftが目指す「脱」OSとは
「何が何でもWindows」から「できればWindowsも」という姿勢に転じたともいえそうです。
AIを駆使したMicrosoftのインサイドセールス、その効果は
7月にクラウドシフトへかじを切った日本マイクロソフトに新設されたインサイドセールス事業本部が、AIをはじめとする最新技術を活用したデジタルセリングを行い、自らMicrosoft製品を駆使したデジタルトランスフォーメーション(DX)を実践している。その狙いとは。
また歴史的イベントに幕 変わり続けるMicrosoftが目指す姿
Microsoftが、社内総会「MGX」を2017年から廃止し、名称を「Ready」に改め、新たな形で実施することが分かった。その狙いは?
AppleとMicrosoft、点字ディスプレイの統一USB規格で協力
USB仕様策定団体USB-IFが、視覚障害者向け点字ディスプレイのUSB HID規格を発表した。AppleとMicrosoftが協力し、PCでもMacでもプラグアンドプレイで端末を使えるようになる。
Microsoftなど34社が「セキュリティ協定」、国家によるサイバー攻撃支援せず
「攻撃の動機に関係なく、世界の全てのユーザーを守る」「政府が仕掛けるサイバー攻撃は支援しない」などの基本原則を打ち出した。