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月250時間の残業がゼロに G Suiteで生まれ変わったヤッホーブルーイングの働き方必要なシステムは、業務部門がその場で作る(2/2 ページ)

スーパーやコンビニで人気の「よなよなエール」を製造するヤッホーブルーイング。今では現場で必要なシステムを社員がその場で作るなど、業務の自動化を進めているが、数年前は現場の在庫カウントが煩雑化し、社員が長時間残業する状況に悩まされていた。

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「必要なシステムは、自分たちで作ってみる」体制へ

 新システムに最初は戸惑っていた社員たちも、その便利さを目の当たりにすることで積極的に使うようになり、「今では一部を除いた全社の業務にG Suiteが定着しています」と木村さんは話す。こうした結果を受け、現在同社では、G Suiteを使ったリアルタイムの情報共有の幅を広げ、業務のさらなる効率化に着手している。

 例えば、ビールの出荷前にはテイスティング担当者による味のチェックが必須だが、社員が作った「予定調整システム」は、担当者のスケジュールを基に自動的に候補日をリストアップし、社員がそのリストからテイスティングの日程を入力すると、担当者へテイスティングのスケジュールを通知するメールが自動的に送信される仕組みだ。

 また、もともと社員からの連絡を受けて経理担当者が一から作成していた請求書も、社員が「Google フォーム」で必要事項を入力すると、そのデータを「Google スプレッドシート」に出力し、経理担当者にメールで通知するシステムを作り、プロセスを自動化。G Suiteのコラボレーション機能を活用し、スプレッドシートに入力した販売計画や重点計画を全社公開向けのフォームに自動更新できる仕組みも作っている。

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ヤッホーブルーイング社内の「請求書自動生成システム」

 「現在では、現場で実際の業務に当たるスタッフが、自らシステムを作ってしまうレベルにまで達しています。自分たちが改善したい業務をその場で試行錯誤しながら改善できる仕組みができたことで、『どうすれば自分たちの業務をもっと効率化し、コラボレーションがしやすくなるか』をより考えるようになりました」(木村さん)

 現場では、要求を反映したシステムをその場で作れるようになったことで、現場と情シスの間にあった、互いの理解不足も解消できたという。

 「G Suiteが全社の業務に定着したので、今後は情報流出を恐れずに使えるというメリットを生かして、Chromebookの活用を進めたいです。システムについては、要件によっては専門家に依頼して作ってもらうことがこれからもあるでしょうが、その前の段階で必要なシステムのプロトタイプは自分たちで作っていきたいですね」(木村さん)

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