クレジットカードにもIoT化の波、SIM+ディスプレイ内蔵の超高性能クレカ「Wallet Card」に驚いた:週末エンプラこぼれ話(2/2 ページ)
SIM内蔵の「IoTクレジットカード」がいよいよ日本にやってくる。記者も実際に触ってみたが、ガジェット好きにはワクワクするようなアイテムになりそうだ。すでに興味を示している金融機関もあるとのことで、2019年中に登場する可能性もあるという。
超高性能クレカ、いつごろ日本で出回る?
今回の協業では、ソフトバンクがSIMカードを中心とした通信とネットワークのサポートを、ソフトバンク コマース&サービス(C&S)が企画やマーケティング、販売を担当する予定だ。2018年1月に米国ラスベガス行われたCES(Consumer Electronics Show)で、ソフトバンクの担当者がDynamicsのブースを訪れたことが、協業検討のきっかけだったという。
Wallet Cardの採用事例はまだほとんどなく、世界中で見てもドバイのEmirates NBD銀行が2019年に導入を予定しているくらい。これからソフトバンク C&Sが国内企業に営業をかけていくとのことだが、鈴木さんによれば、既に興味を示している金融機関は複数出てきているそうだ。
「Fintechのトレンドもありますし、危機感を抱いている金融機関は少なくありません。特に銀行の場合、キャッシュカードとクレジットカード、デビットカードと複数のカードを1つにまとめられるメリットは大きいと思います。その他にも複数のポイントカードを1つにまとめられるような動きも出てくると面白いですね」(鈴木さん)
実際、このWallet Cardはいつごろ日本で出回るのだろうか。鈴木さんは「2019年中には日本国内で展開したい」と意気込むが、クライアントごとのカスタマイズもあるため、案件化してから、開発に半年ほどかかる見込みだという。早いタイミングで話がまとまれば、2019年中にお披露目……という可能性もあるかもしれない。
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