この記事は成迫剛志氏のブログ「成迫剛志の『ICT幸福論』」より転載、編集しています。
さまざまな組織の方々とお会いしていると、変革の時代における組織や人材についての悩みを聞く機会が少なくない。特に新しい取り組みを始めるに当たって、“老害”とか“Fozen Middle”とかいわれる人たちがいるために物事が進まない――ということもあるようだ。
そこで、自分がそうなっていないかを確認すべく、業務現場やSNS上で“これは老害では?”と感じる行動を洗い出し、反面教師としてリストアップしてみた。
客観的に自分の行動と照らし合わせてみると、該当していそうな項目もある。何事もバランスの問題ではあるが、気をつけようと思う。
“老害”になっていないかを確認する12のチェックリスト
- 自分の価値観での評価に偏りがちで、反対意見を聞くことが少ない。他人の話をさえぎって持論を長々と語ってしまう。
- 評論家的なポジショントークが多くなり、具体的なActivityについて自ら手を染めることが少ない。
- 他人の意見に対して、まず否定的なことを言ってしまう。ただし、著名人の意見には絶賛しがちである。
- 現在の事象を、過去の事象の再来として扱うことを好み、過去の経験の枠から離れた思考をすることができない。
- 本質の議論ではなく、議論のすり替えを行うことで、自分が議論に負けないようにすることがある。
- ネガティブなニュースに対して、自分は「(以前から)そう思っていた」「最初からそう言っていた」などと言ってしまうことが少なくない。
- “苦労なき成果”を認めることができない。結果よりもプロセスを重視しがちである。
- 現場離れした原理主義的な発言が多くなり、現場の面々から鬱陶しく思われていることに気付けない。
- 多忙を理由に約束や時間にルーズになりがちである。
- 肯定派の中でちやほやされることを好み、否定派との交流を持つことを避けがちである。
- 外部との交流を重視し、内部の状況把握やヒアリングをおろそかにしがち。ゆえに、外部の知見を内部に持ち込めず、また内部の本当の困りごとを理解できていない。
- 直接または間接的に所属している組織に関して、ネガティブなことを外部で言ってしまう。内部で指摘したり改善したりしていないにもかかわらず、なぜか外で毒を吐いてしまう。
いかがだろうか? 3つ以上該当するようだと、すでにあなたも“老害予備軍”の可能性が……。
著者プロフィール:成迫剛志
SE、商社マン、香港IT会社社長、外資系ERPベンダーにてプリンシパルと多彩な経験をベースに“情報通信技術とデザイン思考で人々に幸せを!”と公私/昼夜を問わず活動中。
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