君はこの罠を見抜けるか:ディルバート(586)
出世の道に夢や希望(?)を持つ新人君に、確実に出世が見込めない筋金入りの“サボり屋”パイセン、ウォーリーが課す試練とは……。
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ウォーリーが早速新人君をおとしめにかかっているようですが、まさか本当に“パンツ一丁”で出社しませんよね!?
※(編集部註)ここでウォーリーが言う“ノーパン(no-pants)”とは、「ズボン(pants)をはかない=パンツ一丁」という意味です。ニューヨークの地下鉄で年一回開催される“No-Pants Subway Ride(パンツ一丁で乗車すれば切符が無料になるイベント)”のそれと同じ意味です。くれぐれも勘違いなさいませんよう……! ちなみにロンドンの地下鉄(tube)で開催する同様のイベントは、イギリス英語で「ズボン」を表す“trousers”を使い、“No Trousers on the tube day”と呼ばれます。
フランス語の「サボタージュ(sabotage)」を転用したところからできたといわれる「サボる」ですが、日本語の「休む」とか「すっぽかす」という意味と異なり、本来は戦時中の敵や労働者が経営者に損害を与えるために施設などを故意に破壊することで、「怠業」や「破壊行為」「妨害工作」を意味します。ここで使われている“sabotage”もこちらの意味合いで使われています。
いわゆる「サボる」や「すっぽかす」を意味する表現には、例えば“I'm going to skip work.”(仕事をサボるぞ)とか“He cut class.”(あいつ授業をサボった)、“She ditched school.”(彼女は学校をサボった)などがあります。
また「ダラダラと仕事をする」様子や「真面目に取り組んでいない」様を表すのに、“slack off”という表現もあり、“The students slack off when the teacher steps away.”(学生たちは先生が席をはずすとサボる)のように使います。
[翻訳・解説:Yvonne Chang]
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