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船舶の衝突リスク、AIが10分前に検知 混雑海域で実証へ――富士通とシンガポール海事港湾庁が協力
富士通は、同社のAI「Zinrai」を活用して、船舶交通量の多い海域における衝突リスクを予測する技術を開発。シンガポール海事港湾庁と共同で進めてきた実証実験で有効性を確認した。ニアミスの起こる10分前に潜在的なリスクを検知し、管制官から船舶に警告できるという。
富士通は2019年4月2日、2018年4月からシンガポール海事港湾庁(MPA)の協力で進めてきたシンガポール海峡の海上交通リスクを分析する実証実験で、AIを活用して船舶のニアミスを予測する「船舶衝突リスクの予測技術」の有効性を検証したと発表した。
この技術は、富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を用いて、船舶衝突リスクの検知と、衝突リスクが集中する動的リスクホットスポットを予測できる。
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