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“IoT×AI”で錦ゴイを見守り、凸版印刷が次世代LPWA規格「ZETA」を使って養殖管理サービスを開発
凸版印刷は、次世代低消費電力広域ネットワーク規格「ZETA」と人工知能を活用して、錦鯉の養殖状況を可視化する見守りサービスを開発した。携帯電話通信の電波が届かない山間部にある養鯉場でもZETAの中継器を使って遠隔地から常時管理できる。
凸版印刷は2019年4月23日、次世代LPWA(Low Power Wide Area:低消費電力広域)ネットワーク規格「ZETA」とAI(人工知能)を活用して、錦ゴイの養殖状況を可視化する見守りサービスを開発したと発表した。2019年5月7日〜2019年10月31日に大日養鯉場と協力して、新潟県にある複数の養鯉(ようり)場で実証実験を実施する。
凸版印刷が開発したサービスは、養鯉場の池にセンサーやカメラを設置し、池の水位や酸素量、給餌などの養殖管理に必要なデータを取得して、クラウドまたはオンプレミスのシステムに蓄積する。これらのデータは、PCやスマートフォンなどから確認できる。遠隔地からこれらの情報を基に、錦ゴイの育成状況を把握する。養鯉場の多くは山間部などの遠隔地に点在しており、人手による目視管理は負担が大きく、課題になっていた。
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