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航空機の遅延、欠航後の運航ダイヤ修正を自動で――ANAと日立が共同でシステム実証
ANAと日立は、悪天候などで航空機の遅延や欠航が生じた際に、運航ダイヤの修正を自動立案するシステムの実証実験を進めている。日立のAI技術などを活用することで、熟練者と同等の速度、精度でダイヤを修正し、人には難しい複数同時立案も容易にできる見込みだという。
全日本空輸(ANA)は2020年3月5日、日立製作所(日立)、日立コンサルティングと共同で、航空機の運航ダイヤ修正を高速かつ最適に自動立案するシステムの実証実験を進めていると発表した。
悪天候や急なメンテナンス――実はよく乱れる航空機の運行ダイヤ
ANAでは、現在、1日当たり国内線約800便と国際線約200便を運航しており、大雨、濃霧、強風、台風、降雪といった悪天候の他、機材メンテナンス、空港や空路の混雑などの影響でダイヤの乱れが発生することは少なくないという。
同システムは、そうした「イレギュラー」が発生した際、最適な運航ダイヤの修正を自動立案するもの。日立独自の最適化モデルを複数組み合わせたAI技術などを活用し、さまざまな業界の計画立案業務を最適化/自動化する「計画立案最適化・自動化」ソリューションを活用している。
ANAでは従来、イレギュラーの発生によって運航ダイヤを調整する場合は、ダイヤ修正の担当者が、乗客の予約数や乗り継ぎ便、機材の使用状況、運航に関わるオペレーションの実施状況、空港の運用時間や駐機場などのさまざまな条件を考慮した上で、経験とノウハウに基づいて修正案を立案してきた。
しかし、最適な修正ダイヤを短時間で立案するには高度なスキルを要する他、人手で考慮できる条件には限界があること、加えて熟練者の養成には長期間を要することなどが課題になっていた。
熟練者と同等のダイヤ修正、人手で困難な複数同時立案も
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