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世界規模で進むAI活用 総支出額の「ほぼ3分の1」を占めるユースケースとは
IDC Japanによると、AIに対する世界全体の支出額は今後4年間で2倍に増加し、2024年に1100億ドルに達する見通しだ。日本のAI支出額は、2024年までの年成長率が32.1%と、強力な支出拡大が見込まれる。
IDC Japan(以下、IDC)は2020年10月1日、世界の「人工知能(AI)に対する支出額」に関する調査結果を発表した。
DX用途でAI支出額は4年間で倍増へ
AIに対する世界全体の支出額は、今後4年間で2倍に増加し、2020年の501億ドルから2024年には1100億ドル以上に達する見通しだという。
今後、企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として、デジタルエコノミーで競争力を保つことを目的としたAIの導入が進み、数年間でAIシステムへの支出が加速すると分析。2019〜2024年の複合年間成長率(CAGR)は20.1%になると予測している。
企業にとってAIは、俊敏かつ革新的な企業体制への転換と、規模の拡大を実現するテクノロジーであり、「AIによる強化」を推進する企業は「情報を統合する能力(AIを利用してデータから情報へ、さらに知識へと変換)」「学習する能力(AIを利用して知識間の関係を把握し、学習の結果をビジネス課題に適用)」「大規模に知見を提供する能力(AIを利用して意思決定を支援し、自動化に対応)」を獲得するとIDCでは説明している。
2020年の総支出額のほぼ3分の1 AIの主要なユースケースとは?
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