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テレワークに「VPNを使うか、使わないか」で悩む企業が知っておくべきリスクCitrix Overseas Report

企業が「新常態」への適応を余儀なくされる中、テレワークが急速に普及しています。しかし、一時的なテレワーク向けにVPNを導入した企業が「遅い」「必要なリソースにアクセスできない」といったパフォーマンスの悩みを抱える例も出てきました。その理由や解決法を探っていきましょう。

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 テレワークを実現するための技術は、何十年にもわたって存在しています。かつては多くの企業がこのような技術を利用し、突発的かつ少数の従業員を対象としたテレワークを実施してきました。

 今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応するため、企業の大半は従業員の大多数を対象としたテレワークへのシフトを余儀なくされています。

 これを一時的な緊急対策にすぎないと考える人もいるでしょう。しかし、従業員がオフィスに安全に戻った後もテレワークが働き方の「ニューノーマル(新常態)」になる可能性があります。

 今起こっている働き方のシフトは、企業にとって自らを見直し、柔軟な働き方を実現するチャンスになり得ます。さらに優れた体験を提供できれば、セキュリティやパフォーマンスの水準を高く保ったままで、従業員同士のコミュニケーションや生産性を高められる可能性があります。

 ただしこれに伴い、社内のリソースがより外部から攻撃されやすくなる点は否めません。グローバル規模で展開されるフィッシング詐欺やDDoS攻撃、データの盗難といった攻撃が増加するといった、セキュリティ面での新たな懸念も生じています。ネットワークでやりとりされる情報を基本的に信頼してはならないという「ゼロトラスト」の重要性がこれほど高まった時期はかつてありませんでした。ゼロトラストを実現するには、テレワーク環境でアプリケーションやデータにアクセスする際のアプローチを変える必要があるでしょう。

VPNはなぜ、テレワークを急ぐ企業にとっての「万能薬」になり得ないのか

 テレワークが「ほぼ全ての従業員にとって必須のもの」へと変わった段階で、全世界の企業が自社のリソース拡大とテレワークの実現を急ぎました。

 そうした企業の対策は、戦術レベルにとどまるものが少なくありません。その中から、アプリケーションやデータに外部からアクセスするための手段として長年存在してきたVirtual Private Network(VPN)を選ぶ企業が出てきました。しかしVPNは短期的にも長期的にも、大規模なテレワークを実現できる万能薬ではありません。その理由を以下で説明しましょう。

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