特集
ローカル5Gの現在地点と韓国「カスタム5G」の現状を知る(1/2 ページ)
日本では徐々にローカル5Gの検証が進む状況にあるが、実装で先行する韓国はどんな課題を抱えているだろうか。日本の現状に加え韓国「カスタム5G」の状況を紹介する。
2020年10月20〜23日、エレクトロニクスの国際展示会「CEATEC 2020」がオンラインで開催された(2020年12月31日までオンデマンド配信)。併設のカンファレンスは各分野の著名人による講演に加え、「ローカル5G」に関する国際ワークショップが開催された。ワークショップでは日本における制度改正の状況や実証例などが紹介された。本稿はワークショップの模様をダイジェストで紹介する。
そもそも5Gとローカル5Gは何が違うか
いわゆる「5G」が通信事業者によって全国をカバーして提供される無線通信サービスを指すのに対し、「ローカル5G」は企業や地方自治体などが設備を所有して提供する特定地域内の5Gサービスのことを指す。
その主な利点は次の通りだ。本稿では以降、通信方式としての5Gは「5G」、キャリアが全国で提供する5G通信網をローカル5Gとの対比で「全国5G」と呼ぶ。
- 各産業のニーズに合わせたフレキシブルな運用ができる
- 全国キャリアの整備前(エリア外)でも先行して5Gが活用可能
- 他地域で発生するネットワーク障害の影響を受けずにロバストな通信が可能
- Wi-Fiなど従来の無線技術と比較して通信がより安定し、品質が保証されていること
仕様は固まったが全国5Gのサービス開始はいつになる? 先行するローカル5G
全国5GはNTTドコモやKDDI、ソフトバンクに加えて楽天モバイルの通信キャリア各社がサービスを開始した。だが、キャリアが提供する全国5Gサービスは幾つかの条件を満たす必要があり、全国的に利用できるようになるのはまだ先と考えられれている。通信キャリアが全国5Gの免許を得るには、2つの厳しい条件が課されているからだ。
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